『週刊ダイヤモンド』 2008年10月4日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 758 自民党に麻生太郎氏、民主党に小沢一郎氏。真っ正面から闘う構図のなかで、私はどうしても、民主党の高速道路無料化の公約に注目してしまう。 財源はどこにあるのだといって、自民党が、同案をまともに取り上げないとしたら、大きな損失につながりかねない。なぜなら、現行の高速道路会社のあり方、つまり、小泉純一郎首相の下で行なった道路公団民営化はあまりにも明らかな失敗であり、高速道路保有・債務返済機構の下で、日本の高速道路経営は必ず失敗し、より大きな借金を次世代に残すことになるからだ。 道路族と道路官僚の既得権益に染まった現行システムには、国民経済や国土の発展に貢献する発想も仕組みもない。だからこそ、現行システムはできるだけ早く変えるのがよい。その一つの方法が無料化である。 そもそも、高速道路は何のためにあるのか