昨年は、個人投資家にとって厳しい一年でした。米国発のサブプライム問題の影響で、世界の金融市場が混乱し、日本の株式市場も不安定な状況が続きました。特に酷かったのが新興市場です。いわゆるライブドアショック以降、ジャスダック、ヘラクレス、マザーズといった新興市場の株価は低空飛行に終始し、個人投資家は強烈なダメージを受けました。個人の株式売買は昔も今も信用取引に負っている部分が多く、投資家の大宗が個人である新興市場の低迷は、担保などを通じて、東証1部などを含めた市場全体に波及し、市場全体としても個人投資家の取引意欲が大きく損なわれました。実際に、株式委託売買代金に占める個人投資家の売買代金の比率は、ピーク時の30%から大きく低下しており、現在においてその比率は20%を下回る歴史的低水準となっています。残念ながら、こうした傾向は今年も続くでありましょう。この状態が長引けば日本の資本市場全体に致命的ダ