<1>「慰安婦制度はとんでもない。強制連行があろうとなかろうと、こういう制度を持ったことは申し訳ないし恥ずべきことだ。日本には責任を回避して正当化しようとする人が多い」。 <2>「慰安婦の筆舌に尽くしがたいつらい思いに対し、心から同情している」。 日本の右翼政治家に立ち向かう良心勢力の発言のように思われるが、そうではない。 <1>の発言は「慰安婦は必要だった」という妄言で北東アジアを怒らせた橋下徹大阪市長の16日の発言だ。前日から言葉を変え、この日のテレビ出演では人権を守る優しい男性に変身した。 3日前、「銃弾が雨嵐のごとく飛び交う中で命をかけて走っていく軍人を、どこかで休息をさせてあげようと思ったら、慰安婦制度は必要なのは誰でも分かる」と述べた時とは全く違う姿だった。自分の考えがそうだというのではなく「当時そのように考える人たちがいて慰安婦制度が生じた」という意味だった、と言葉を変えた。