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「デジタル敗戦」と言われた新型コロナウイルス対応で、使われなかった「幻のシステム」がある。「症例情報迅速集積システム(FFHS)」。2009年の新型インフルエンザの教訓から、素早く感染者情報を把握する目的で、厚生労働省の研究班が13年から7年かけて開発した。 【表】ひと目でわかる…「5類」移行で変わること コロナ禍が始まった20年2月、厚労省から研究班にコロナ向けにシステムを改修するようメールで指示があった。だが、導入されたのは同時期に急きょ、開発が始まった「HER―SYS(ハーシス)」だった。 FFHSではなく、なぜハーシスだったのか。厚労省の担当者は「省内が混乱していたので詳しい経緯はわからない」と話す。ハーシスの開発を主導した橋本岳副大臣(当時)にはFFHSの情報は上がっておらず、橋本氏は「必要な機能が備わっていると説明を受けていれば、採用していたかもしれない」と振り返る。 感染症対
Discordは5月3日(米国時間)、他のユーザーとつながるフレンド機能の障害になっていたユーザー名の変更を発表した。4桁の数字のサフィックスを廃止し、ユニークなユーザー名と名前(表示名)からなる新しいユーザー名システムにする。この変更では全てのユーザーがユーザー名更新の対象になり、新しいユーザー名は登録順に割り当てられるため、ユーザーは注意が必要だ。 Discordが始まったばかりの時にはフレンド機能がなく、ゲーム内のキャラクターなど好きな名前を自由につけて、友達のサーバーに参加してボイスチャットすることが重要だった。当時はユーザー名を手入力する必要がなかったので大文字と小文字が区別されていても問題はなかった。しかし、Discordが成長し、サーバーにいない人とのチャットのニーズに対応するためにフレンド機能が実装され、サービス全体で個人を区別するための4桁の数字のサフィックスがユーザー名
夏に人々を悩ませる、蚊の存在。蚊に刺されやすい人がいる一方、全然刺されないという人もいるが、その違いは何なのか。2016年、そんな謎に迫ったある研究が注目を集めた。 【映像】英・オックスフォード大での田上さん 「(蚊に刺されやすい・刺されにくい人の違いは)足の菌の種類」 こう話すのは、蚊に関する研究を発表した、高校2年生の頃の田上大喜さん(当時16)。妹が自分より蚊に刺されやすいことに着目し、研究を始めた。そして、その要因が足の裏の常在菌にあると突き止めたのだ。 「菌の種類によって反応するものと、しないものがあって、菌の多様性が重要なのではないかと。将来この研究を続けていくことによって、蚊と人間が共存できる方法を探していきたいと思っている」(田上さん、以下同) 当時、専門家から「核心に迫る観察」と高い評価を受けた田上さん。それから7年、今何をしているのか。 田上さんは現在23歳に。高校生の
小型の中性子線装置(RIKEN Accelerator-driven compact Neutron Systems=RANS)2号機の前で説明する大竹淑恵さんこの記事の写真をすべて見る 理化学研究所(理研)に勤める物理学者の大竹淑恵さんは、日本中性子科学会の学会賞を2022年に受けた。中性子(ニュートロン)という粒子を使って、橋や道路などのインフラの内部を「透視」する技術の開発をリードする。標準化を目指す「ニュートロン次世代システム技術研究組合」の理事長でもある。 【写真】若い意欲にあふれたまなざし。東海村にある原研3号炉で実験していたとき 自ら「遅咲き」という。研究が軌道に乗ったのは50代に入ってから。30代後半から心身の不調に悩まされ、家族の看護と介護に翻弄された時期もあった。最初の結婚は6年間で終わり、40歳を過ぎて踏み切った17歳年下との事実婚は2年前に解消。「私はいつも男の人を
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