男性として生まれたが、女性として生きることを決意したトランスジェンダーのサリー楓さん(27)に迫るドキュメンタリー映画「息子のままで、女性になる」が公開された。 作品は、カミングアウトした楓さんがトランスジェンダーのビューティーコンテストに挑む姿を中心に描いているが、最大の見せ場は、顔出しで出演に応じた父親が楓さんについて語る場面だ。 「息子としてしか見られない」。そう父親はそう断言するが、楓さんはむしろ「うれしかった」と言う。 当事者でありながら、LGBT理解を求める世の中の風潮が「ある種の同調圧力」と指摘する楓さん。監督の杉岡太樹さんとともにインタビューした(敬称略)。 サリー楓(かえで) 1993年京都生まれ、福岡育ち。建築設計会社に勤めるかたわら、トランスジェンダーの当事者としてLGBTQに関する講演活動やテレビのコメンテーターもこなす。パンテーンCM「#PrideHair」に起用