《本記事のポイント》 米半導体メモリー大手のマイクロンが中国で販売停止に背景には、マイクロンの技術が盗まれたことと関係アメリカは関税だけでなく、規制強化で中国の技術詐取に対抗 「米中貿易戦争」の火ぶたが切って落とされた。米国の関税品目の中には、半導体やその製造装置などのハイテク製品が入るため、「ハイテク戦争」とも言える様相を呈している。 そんな中、中国の裁判所はこのほど、台湾の半導体大手聯華電子の訴えにより、米半導体メモリー製造大手のマイクロン・テクノロジーの一部の製品について、中国での販売を差し止める仮処分を下した。これにより、マイクロンが中国市場から締め出された。 実はこのニュースは、米中貿易戦争の縮図だった――。 マイクロンの技術は盗まれていた訴訟には、伏線があった。 以前、マイクロンに勤めていた従業員が、社外秘のメモリーチップ設計図を持ち出して聯華電子に転職していたのだ(6月22日