多摩地区2例目の裁判員裁判で、東京地裁立川支部(山嵜和信裁判長)は12日、現住建造物等放火罪に問われた川崎市の無職牧田直人被告(24)に対し、求刑通り懲役5年の判決を言い渡した。前日の法廷で、被告が検察官に挑発的な発言を繰り返しただけに、裁判員からは「恐怖心を抱き、質問できなかった」との声もあがった。 判決によると、牧田被告は6月19日、狛江市の祖母宅で積み上げた木片にサラダ油をまいて火をつけ、住宅の一部を焼損させた。 判決理由で、山嵜裁判長は近隣の住宅に延焼する危険性や、親や祖母への八つ当たりから犯行に及んだ点を指摘。「反省の態度が見られず、再犯のおそれも否定できない」と述べた。 前日の被告人質問では、被告は再三にわたって声を荒らげた。検察官から反省の有無について聞かれ、「あんたはどう思うんだよ」と逆に質問し返すなどした。 判決後、20代の裁判員の女性は「(被告が)何かするのでは