スマートフォンやパソコン(PC)などのデジタル機器でメールやLINE、写真・文書の保存、ネット取引などをしている人は増えています。もし自分の身に何かあったとき、機器内にのこされたやりとりやデータはどうすればいいでしょうか。 「みなさんはパソコンやスマホをのこして死ねますか?」 11月中旬、大阪市であった「デジタル終活セミナー」。講師を務めた日本デジタル終活協会代表理事の伊勢田篤史弁護士(34)の問いかけに、参加者の一人で、兵庫県三田市の野間和美さん(48)は「死ねない」と思った。 野間さんは、ブログやフェイスブックなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を日常的に使っている。「デジタルデータは形はないけど、のこってしまう。自分に何かあったとき、データがどうなるのか気になっていた」と参加した理由を明かす。デジタル機器内には個人情報も多く、「誰かに気軽に頼めるものではない」。 9