東芝は昨年の12月27日に15年末に買収した米社で当初想定していなかった巨額のコストが生じ、資産価値が大幅に減少し、2017年3月期に米国の原子力発電事業で数千億円(数十億ドル)規模の減損損失が出る可能性があると発表した。 ここまで来たら、東芝は自ら上場廃止とし、新たに再生を検討すべき段階に来ているのではないだろうか。 改めて現在の東芝の状況を整理したい。大きくは以下の4つである。 まずもってご理解いただきたいのは、今回の減損と、過年度の不適切会計は論点が違うということである。その両方を持って、上場廃止の可能性及び資金繰りを検討する。 プレスリリースでは見えない実態 1.今回の減損は極めて分かりにくい CB&Iの米国子会社買収の伴うのれんおよび損失計上の可能性について さて、減損損失を公表したこのプレスリリースだが、極めて分かりにくい話になっている。 単純に270億円で買収したうち、105