あっという間に政権交代という大きなドラマが起きた今年も仕事納めを迎えた。主役は母親から毎月1500万円もらっていながら「知らなかった」と言い訳する鳩山由紀夫首相ではなく、天皇陛下の胸中まで手に取るようにわかるらしい民主党の小沢一郎幹事長であることは、賢明な読者のみなさんには自明のことだと思う。 誰も褒めてくれないので、少々自慢しておくと、5月に小沢氏が西松事件で代表の座を降りたとき、私は「まだ早い『さらば、小沢一郎』」と予言し、鳩山氏が民主党代表に選ばれた際には「傀儡(かいらい)とはいいたくないが」と書いた。民主党支持者とおぼしき読者からお叱(しか)りのはがきや手紙を多数頂戴(ちょうだい)したが、結果はご覧の通りである。 首相があれほどこだわっていたガソリン税の暫定税率廃止は、小沢氏の一喝で実質的に維持されることになった。本人は否定しているが、天皇陛下と中国の習近平国家副主席との会見も小沢