JR東日本は26日、首都圏で高級スーパーを展開する紀ノ国屋グループ(本社・東京)を、4月に買収すると発表した。首都圏のJRの駅ビルや駅構内に、高級スーパーを積極展開する狙いがある。現在、傘下にスーパーのチェーン店はなく、紀ノ国屋の持つ生鮮品の仕入れや販売ノウハウをグループの流通事業に生かす方針だ。 4月1日に紀ノ国屋グループの全株式を創業家から取得する予定。買収価格は公表していない。JR東日本は、運輸以外の営業収益の割合を、現在の3割強から2017年度に約4割まで引き上げる計画で、「駅ナカ」などを生かした流通事業を成長分野と位置づけている。 紀ノ国屋は1910年の創業。高級食材を扱うスーパーを、東京都と神奈川県に計17店舗展開している。JR立川駅(東京都立川市)や平塚駅(神奈川県平塚市)の駅ビルにも出店している。グループ3社の09年3月期の売上高は計206億円で従業員は約600人。「駅