歌には、三位一体みたいなところがあってさ。 シンガーであり、作詞家であり、作曲家であり、 アレンジャーでもありみたいな、 要素としてはものすごくいっぱいあって、 その全部を引き受けて、最後にできるものって、 ちょっと不定形な建築物みたいなところがある。 「ここのところがダメでも、 最後のシンガーの私がカバーしますよ」 と思っていても、ライブなんかでは、 劇場の雰囲気と、用意してきた歌が 合わないってことだってあるわけだし、 バランスを壊してもバッティングになるというか。 歌にかぎらず、欠点だらけですからね、 だいたいのものは。 みんなで支え合いですから。 そうやって作っていくものは、 たぶん品質管理とか製品としては きっといいものが出来ると思うんですね。 でも一刀彫の彫刻としては どうなんだろうというのがあったりして。 一刀彫の彫刻をやっぱり見たいよな、 とかって思ったりもするんです。 製