(在ロンドン国際ジャーナリスト・木村正人) [ロンドン発]ロシア海軍黒海艦隊旗艦のミサイル巡洋艦モスクワ(約1万2500トン)がウクライナの開発した地対艦巡航ミサイル(ネプチューン)2発によって撃沈された。ウクライナ戦争に与える影響について、香田洋二・元海上自衛隊自衛艦隊司令官に緊急インタビューした。 SNSに投稿された沈没前の「モスクワ」の画像。船体から黒煙が立ち上っている。船体側面には穴が開いているようにも見える ■ 「火災で搭載弾薬が爆発」はあり得ない ――モスクワ沈没の一報を聞いて何を思われましたか。 香田洋二氏(以下、香田) ロシア側は最初、モスクワで火災が発生し弾薬が爆発したと説明したが、軍艦の特性上あり得ない話だと思った。ウクライナ側の対艦ミサイルによる攻撃だと予測できた。軍艦は基本的に武器と燃料と弾薬のかたまりで、その間に人間が寝泊まりしている。このため最大の危険物である搭
