【ニューヨーク=長戸雅子】米ニューヨーク市マンハッタンのハドソン川で起きたUSエアウェイズ機事故で、沈着冷静な判断と高い操縦技術により、搭乗者155人全員の命を救い、「奇跡」を起こしたベテラン機長に、乗客や関係者から称賛の声が上がっている。 「機長の対応は見事だった」。ニューヨーク市のブルームバーグ市長は、米メディアに対し、機長の行動を高らかにたたえた。 「ハドソン川の英雄」(米メディア)となったのは、チェスリー・サレンバーガー機長(57)。パイロットとして40年以上の経験を持ち、通算飛行時間は1万9000時間以上に上る。 サレンバーガー機長は、米空軍士官学校を卒業後、インディアナ州のパデュー大学と北コロラド大学で修士号を取得した。その後、米空軍でF-4戦闘機のパイロットを7年間務め、1980年にUSエアウェイズの操縦士となった。 陸、海、空の事故を扱う米運輸安全委員会(NTSB)の事故調