兵庫県香美町でスッポンの養殖をしている小代内水面組合が、スッポンの稚ガメを無許可でペット用に販売したとして県の指導を受け、稚ガメの販売中止に追い込まれていたことが21日、分かった。「食べごろになれば、調理を引き受ける」という触れ込みで話題を集めた町おこし事業だったが、県は「ペットを食べるのは動物愛護の精神にも反する」と指摘。組合は「法律である以上、守らなければならない」と肩を落としている。 香美町小代地区はスキー場や温泉地に隣接しており、冬場の特産品にしようと昭和50年からスッポンの養殖をスタート。町内の旅館でスッポン鍋を提供してきた。 組合が稚ガメをペットとして売り出したのは2年前。稚ガメの孵化(ふか)が予想以上に成功したことがきっかけだった。 同町小代地域局の担当者は「養殖施設の広さに限度があったため、ペットとして売ろうというアイデアが組合から出た。おもしろい町おこし事業になると思った