個人の身体活動を測定・記録してスマートフォンに通信するフィットビットなどのヒット商品が生まれたものの、消費者市場におけるIoTの歩みは相変わらず遅い。だが産業分野におけるIoTははるかに早く実現するかもしれない。 世界一の製造大国である中国は、この流れを主導する上で有利な立場にいる。世界最大の事業会社である米ゼネラル・エレクトリック(GE)が「デジタル・ファウンドリー」なるものを上海に設立したのもそのためだ。このセンターは、中国企業が産業IoT向け製品を開発したり商品化したりするのをサポートするための拠点だ。 産業IoTでは、相互に、そして周辺環境とコミュニケーションをとる機能を持つ工場機械や工業用品が組み込まれる。この市場はおそらく、消費者向け市場よりもずっと大きなものになるだろう。 中国には何百万もの工場があり、そこに存在する機械類の数は何十億にのぼる。また、中国は世界に出回る電子機器