『老化は治る』。今、医学の常識が一転しつつあります。WHOが2019年に採択した「IDC-11(国際疾病分類)」でも、明確に“老化”の概念が盛り込まれました。老化とは万病に共通する驚異的なリスク因子であり、もはや、人類が克服すべき治療対象の疾患と定められているのです。銀座アイグラッドクリニック院長・乾雅人医師が、今注目の「5デアザフラビン」を前編・中編・後編に分けて解説します。 日本に知財として眠る「NMNの上位互換」 前項『遺伝子レベルで見る“老化の本質”』では、長寿サプリとして話題のNMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)を紹介しました。主機能は二つ、①ミトコンドリアの活性化、②サーチュイン遺伝子(長寿遺伝子)の活性化です。結果、「老年症候群」と呼ばれる老化に随伴する各種疾患(糖尿病や高血圧、脂質異常、認知症、筋力低下、骨量低下、活動性低下など)の予防・改善が期待されています。 ミトコ
