大阪地検特捜部の押収資料改竄(かいざん)・犯人隠避事件で、徹底抗戦の構えをみせている前副部長の佐賀元明容疑者の弁護人は取り調べの全過程を録音・録画する「可視化」を最高検に申し入れた。最高検の伊藤鉄男次長検事は5日、「検事が、自分が取り調べを受ける側になると、そのようなことを言うのは不自然。容疑者の権利を守る方法は知っているはずで、録音・録画の必要性はない」と話した。 また、前部長の大坪弘道容疑者と佐賀容疑者について、最高検が勾留(こうりゅう)請求の際に両容疑者の接見禁止を求めたところ、大阪地裁が却下していたことが分かった。否認している容疑者に対して、接見が認められるのは異例。大坪容疑者の弁護人は「地裁が慎重になっているということだ」と述べた。検察関係者は「容疑者が検事だからの措置ではないか」と受け止めている。