東京都教育委員会が、1、2年生時に必要な単位が取れなくても進級する「単位制の考え方を取り入れた高校制度」を、16年度をめどに導入する方向で検討していることが分かった。対象は都立の全日制のうち中途退学者の多い高校。留年して「後輩」と一緒に学ぶことを嫌がる生徒たちの学習意欲引き留めを狙う。3年で卒業できない生徒についても、4年目は独自の教室を用意することを検討する。都教委によると、全国でも例のない試みという。 ほとんどの全日制高校は、学年ごとに教育課程が決められ、修得できない教科があると留年することになる「学年制」だ。「単位制」は学年の区分がなく、決められた単位を取得すれば卒業できる。88年に全国の定時制・通信制課程で導入され、93年から全日制でも導入可能となった。 都教委によると、都立高校では、進学重視の学校や普通科目と専門科目の双方を学ぶ総合学科など13校で単位制が取り入れられているが、今