東日本大震災の津波で倒れた岩手県陸前高田市の「高田松原」の松の一部を、千葉県成田市の成田山新勝寺が9月25日の護摩木祈願で使う方針を示したことに対し、同寺に抗議が約50件寄せられていることが16日、わかった。 同寺によると、護摩木祈願では松の表皮を削って角材に加工したうえで使用する。これに対し、地元や首都圏の住民などから「放射性物質の影響が心配される松を燃やすことは許されない」などとする抗議の電話が相次いでいる。事実関係を確認する電話も約10件あった。 新勝寺は松が到着後、専門機関で放射性物質の検査を行い、微量でも検出されれば燃やさない方針。 高田松原の松を巡っては、薪(まき)の表皮から放射性セシウムが検出され、「京都五山送り火」で燃やす計画が中止になった。