眠れないほど響く、子供の泣き声と異臭――。30日、大阪市西区のマンションで女児と男児の遺体が見つかった死体遺棄事件。近隣の住民らは以前から、この部屋の異変に気付いていた。通報を受けた児童相談所の職員が部屋を訪ねたが、室内の様子をつかめなかった。幼い2人の命は救われず、子供が犠牲になる悲劇が繰り返された。 2児と同じ3階に住む女性(28)は昨年末頃から、毎晩のように、子供が泣き叫ぶ声を聞いた。眠れないほど大きい時もあった。「痛い、痛い」とうめいているのに気づいたこともあるといい、女性はマンションの管理会社に通報した。泣き声は6月頃、ぴたりと止まったという。 女性は「虐待を疑い、『中で死んでいるのではないか』と心配したが、まさか本当に亡くなっているとは……。助けてあげられる命だったのかもしれない」と涙を流した。 「未明の時間帯にも『ギャー』という声が響いていた」。深夜に帰宅することが多い住人の