監督:八木竜一/山崎貴 原作:藤子・F・不二雄 脚本:山崎貴 てなわけで。「ドラえもん」の映画である。 藤子F不二雄の作品、特に「ドラえもん」の凄さはどこにあるか、ということをつらつら考えるに、多くのファンがいて、そして「俺が、俺こそが最もドラえもんについてこだわっている」と錯覚させるほどに、子供時代の頃にみんながっつりと心捕まれるからだ。ドラえもんの原作を何度も繰り返して読み、映画ドラえもんを見に行った。 それは宮崎駿作品への思いに近い。子供の頃、心捕まれたものは「俺の漫画」になる。現在の宮崎駿作品が作品を作るごとに常に変容していくのを「子供の頃見た宮崎駿作品」を拘泥するがゆえに耐えられない人がいるように、ドラえもんもまた、「俺の中のドラえもん」がそれぞれの中にある。 さて。 まず、ボクの立場を明確にしておくと。俺はこの作品を支持するものである。 ただ、見る前の印象は最悪でした。 原因は
