小4のとき、俺は"ポルト"っていう通貨を作った。 いや、最初はただの遊びだったんよ。休み時間にノートの切れ端ちぎって、テキトーに「P1」「P5」とか数字書いて「これ通貨な」って言い出したのが始まり。そしたら、友達が「じゃあポルトでこの消しゴム貸してやるよ」とか言い出して、なんか知らんけど取引が成立しちまった。 そこから調子に乗った俺は、ちょっとデザインに凝り始めた。「PORTO」って書いて、自分のサイン入れて、偽造防止のために角をギザギザに切ったりして、もう完全にお札のつもり。レートも決めて、「10ポルトで消しゴム1回貸します」「30ポルトでノートの切れ端1ページ分」とか、勝手に市場作り始めた。で、俺は発行元だからポルト刷り放題。めちゃくちゃリッチ。 で、最初は俺の周りの数人だけだったのが、いつの間にかクラス全体に広がってた。みんな普通にポルト持ち歩いてて、放課後には「明日10ポルトあげる