「武家の古都・鎌倉」の世界文化遺産への推薦について、文化庁が地元自治体の意向を踏まえて取り下げる方針を明らかにしたことを受け、神奈川県鎌倉市の松尾崇市長は28日、会見で「大倉幕府跡を念頭に、埋蔵文化財の調査研究など歴史的遺産を守るための取り組みを強化する」と述べた。 大倉幕府跡は源頼朝が御所を構えた跡地だが、本格的な発掘調査が行われておらず、現在は私立小学校などの敷地となっている。国際記念物遺跡会議(イコモス)の勧告では幕府跡の調査が行われていないことに絡み、「権力の証拠」がないとの指摘があった。 また、交通渋滞対策として松尾市長は「ロードプライシング(渋滞税)や正月に行っている車両流入規制の日数拡大などの早期実現を目指す」と述べた。