有事にサツマイモ栽培が効果的な理由 焼き芋がおいしい季節だ。自然の甘みを生かしたサツマイモのスイーツは、各社から続々と発売されている。また、2020年から始まった「さつまいも博」などのサツマイモ関連イベントは、今やあらゆる層を集客できる鉄板コンテンツだ。 実は、そんなサツマイモを日本政府は、やや異なる角度から深掘りしている。安全保障面だ。2023年11月、農林水産省は「不測時の食料安全保障の検討について」のなかでこう示した。 ・輸入や生産拡大をもってしても国民が必要とする熱量供給の確保が困難な場合に、熱量効率の高い作物への生産転換を図る。 ・単位面積当たりの熱量供給量においては、サツマイモが最も高い。 (一方、その労働生産性は米などと比較して低く、また、たんぱく質やビタミンその他の必須栄養素とのバランスや、食生活への影響なども考慮する必要があり、必ずしも熱量効率性のみを追求すれば良いわけで