京都市南区の大型書店が先日閉店した。全国的に本屋の廃業が進み、書店にまつわるニュースはうら寂しいものが多い。しかし、市内を歩くと、店主の思いが選書にほとばしる「独立系書店」がそこかしこで誕生しているのに気づく。書店は「冬の時代」? いえ、京都の本文化は不滅です-。 1月、市内有数の大型店アバンティブックセンター京都店が閉店した。3月末には、山科区の山科書店ラクト店が惜しまれつつ幕を閉じる。一般社団法人日本出版インフラセンター(東京都)の調べでは、京都府内の書店数は、2013年の390店が、23年12月に277店となった。全国では1万6千店近かったのが約1万1千店に減った。人口減や高齢化、書籍のオンライン販売の普及など、さまざまな原因が取りざたされる。 書店を取り巻く時勢が厳しく見える一方、増えているのが、個人が小規模で経営する独立系書店だ。明確な定義はないものの、出版社から書店へ本を卸すト
出版の第二思春期? 発売から九年、『批評メディア論』が「定本」と冠され岩波現代文庫に入った。 この間、出版界もそれをとりまく環境も劇的に変化した。「劇的に変化した」もテンプレートと化した。もう劇的ともいえそうにない。あのころ、全国の書店の数が一万を割るのではと危惧されたものだけれど、そののち毎年数百店ずつコンスタントに減少していって、いまでは八千店を割る勢いだ。 わたしもしばらく住んだ南阿佐ヶ谷の「書原(しょげん)」が消えたのはもう七年前のこと。最近、阿佐ヶ谷の「書楽」閉店がこれにつづき、かつて文士が集住した阿佐ヶ谷の街からとうとう本屋が一軒もなくなる……なんて冗談みたいな事態の到来を目前に、マスコミやSNSが騒いだ。こういう場合のお決まりで、ふだん本はアマゾンで買って配達業者を酷使している人間も、パロディでしかない読書好きキャラの自分を信じてうたがわない人間も、ここぞとばかりに残念がって
京都在住の作家黒川創さんの長編評論「『日本語』の文学が生まれた場所」は、朝鮮や満州、台湾などの旧植民地で生まれた日本語作品を掘り起こし、近代以降の日本文学を東アジアの広がりの中で捉え直す。「強いられた言葉、不自由な言葉でなぜ小説を書いたのか。一人一人の人間性に興味があった」と語る。 京都で生まれ育った黒川さんの周りには在日朝鮮人の友人がたくさんいた。「明治以降の日本の都市には、いろんなルーツを持つ人が入り交じって暮らしている。僕にとって京都は、そんな雑居性を含めての街だった」 30代の時に編んだ全3巻のアンソロジー「〈外地〉の日本語文学選」(1998年、新宿書房)は、そうした関心から取り組んだという。同書には、日清戦争の勝利で台湾の割譲を受けた1895年から太平洋戦争敗戦の1945年までの50年間を中心に、
1. ミーティングの期間と参加者 ミーティングは2023年12月10日(日曜日)~12月20日(水曜日)に合宿形式で実施しました。参加者は16の国・地域から招いた18名(韓国、香港、台湾、タイ、シンガポール、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、メキシコ、ブラジル、イタリア、スイス、ドイツ、フランス、ハンガリー各1名、米国3名)で、現場で教える教師、学校運営や教師支援に携わっている方、研究者などです。このほかに、14名(10か国)のサポートメンバーが、参加者の資料作成支援や、会議の一部へのオンライン参加という形で関わりました。 2. なぜ今国際交流基金がこのミーティングを開催したのか 「日本につながる子どもの日本語教育」や「継承日本語教育」の重要性と課題は以前から指摘されていて、そのための研究活動や教育現場向けワークショップも行われてきましたが、その多くの知識と経験は海外のそれぞれの現
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