2022年秋、ひとりの外国人選手が、断固たる決意で秋季練習に参加したことが話題になった。 巨人のアダム・ウォーカーである。ペナントレース終了後も帰国せず、日本に残った背番号44は原監督からの提案を受け、精力的に秋季キャンプの一部日程にも参加。11月6日、侍ジャパンとの一戦では「5番左翼」で出場すると左中間スタンドへ勝ち越し3ランをかっ飛ばして、激動の1年を締めた。「不思議な光景だ……あの日本代表チーム相手に、ウチのウォーカーがホームランを打ってるよ……」なんて東京ドームに詰めかけた多くの巨人ファンは、開幕直後の背番号44を思い出していた。 メジャー経験のない31歳の元・独立リーガー。21年に米独立リーグで33本塁打のパワーに、24盗塁のスピードを併せ持つMVP男は、元アメフト選手の父譲りの身体能力の持ち主で、推定年俸3400万円ながらもダイヤの原石と獲得時から評判となった。今シーズンはドラ
