前川製作所(東京都江東区、前川真社長)は、80度Cの排熱を回収して180度Cに昇温する高温ヒートポンプを開発した。80―100度Cの熱は工場で多く捨てられている。これを最高200度Cまで引き上げる。ボイラのじか炊きに比べて1・75倍のエネルギー効率になる見通し。自動車の塗装乾燥工程などに提案していく。 工場から発生する80度Cの温水から蒸発器で採熱する。冷媒を膨張弁で減圧して蒸発器に入れて温水の熱を吸収させる。これを4段のターボ圧縮機で高温高圧にして加熱器で熱媒油に熱を移す。熱媒油は80度Cから180度Cと、100度C昇温される。 1段目の圧縮機の入り口の温度は118・5度Cで0・34メガパスカル(メガは100万)。これを4段目の圧縮機の出口では184・8度Cで1・61メガパスカルまで昇圧する。高温になると圧縮機に潤滑油が使えなくなるため、磁気軸受を利用して非接触式の圧縮機を開発した。試験