【北京】中国紙・南方都市報は12日、北京市天安門広場に近い前門の路上で10日、湖北省武漢市から上京した男女12人が農薬を飲んで自殺を図ったと伝えた。土地の強制収用に抗議するためとみられ、7人が病院に運ばれ治療を受けているが、5人は病院から逃亡するなどして行方が分かっていないという。 同紙が中国版ツイッター「微博」の公式アカウントで伝えた。農薬を飲んだのは男性3人、女性9人で、地元当局に土地を強制収用された際の補償金が少ないとして、4年前から繰り返し陳情を続けていた。十分な対応をしてもらえず、収入もなくなり、集団自殺を図ったという。 庶民が過激な形で政府への不満を噴出させる事件が相次ぐ中、政府は陳情制度の改革などを打ち出している。だが、庶民の絶望感は深く、改善は容易ではなさそうだ。