バラバラに切断された遺体が入った一斗缶は、収集されたマンションのごみ捨て場(1)、最初に一斗缶が見つかった公園の現場(2)、別の一斗缶が発見された近くの駐車場前(3)の3カ所に置かれていた。遺体は藤森康孝被告の妻子だった(写真:産経新聞) 「遺体を一斗缶に入れて遺棄するのは異常」と犯人性を指摘しながら、動機や犯行の経緯は不明のままだった。大量の血痕から長男の殺害は認定したが、「証拠はほとんどない」と妻への殺意は認定できなかった。大阪市天王寺区で平成23年8月にバラバラにされた遺体が入った一斗缶が見つかった事件で、妻と長男に対する殺人と死体遺棄の罪に問われた無職、藤森康孝被告(59)に対する7月17日の判決は、妻について殺人罪ではなく傷害致死罪を適用し、懲役28年(求刑無期懲役)を言い渡した。「誰が、何のために一斗缶を置いたのか」と騒ぎになった真夏のミステリーは、専門家も「モヤモヤしたものが