親ナチスな言動が目立つイーロン・マスクに抗議するテスラ不買運動が欧米で広がっている。マスクはなぜ排外主義に傾き、多様性を嫌うのか。彼の過去を探ると、トランプ政権に影響を及ぼす「PayPalマフィア」の闇の顔が見えてきた──。 ナチスと結びつけられたテスラ 世界でいま注目されている発言やフレーズから国際ニュースを深堀りする本連載。今回のキーワードは「swasticar(スワスティカー)」だ。 辞書には載っていない。「swastika(鉤十字)」をもじって、最近、誰かがテスラの電気自動車(EV)に与えた造語だ。テスラの車は、ナチスのシンボルである鉤十字(ハーケンクロイツ)の車だ、と。 この「swasticar」は瞬く間に世界に広がり、テスラ不買運動の象徴となった。全米で少なくとも数十ヵ所のテスラ販売店前で抗議活動が繰り広げられた。ネット上ではテスラ所有者たちがテスラ車を手放したり他社のEVに乗
