「はじめてのおつかい」のようにホッコリとはならなかったようだ。衆院山口2区補選に立候補した自民新人の岸信千世氏(31)である。「演説の中身がない」「挨拶すらできない」「家系図頼りのお坊ちゃま」……。3代にわたって岸家を支えてきた陣営からは、こんなため息ばかり漏れ伝わってくるのだ。 【写真】岸・安部家「華麗なる一族」の集合写真でおどけた表情を見せる信千世氏 *** 問題を並べるだけで「どうしたい」がない 公示日の4月11日。純白のジャンパーを羽織った信千世氏は、山口県岩国市の民間施設で第一声をあげた。 「素敵なこの山口県、この県の東部、岩国市があると、日本国があるというのはですね。これは先人が守ってきたからであります。先人のみなさまが大切に守り抜いてきた山口と、この誇り高き日本を、次の世代により良いかたちで託していく。これが今を生きる、われわれの責任ではありませんガァー!!」 ひときわ声を張