ライターの力はたとえ話で決まる。 そう思っている。難しい話を身近なできごとに置き換えて分かりやすく伝える。 ものごとの構造を見抜く力と幅広い知識、それをつなぐ飛躍が必要になる。 我々もたとえ話のスキルを磨いていかなければならない。 そこで、まずはライターにわかりにくい話に触れてもらい、それを分かりやすくたとえるという力試し企画を行った。

――ストレートにお聞きします。米光さん、面白い企画を考えるにはどうしたらいいのでしょうか。 米光 氏:面白い企画を考えるのは、無理だと思いますよ。 ――え…!無理なのですか。 米光 氏:言い方が悪かったかもしれません。私が言いたかったのは、「面白い」という価値観は人それぞれ違うので、自分が面白いと思う企画が作れたとしても、それが上司にとって面白いかどうかは分からないし、世間にウケるかどうかも分からないということです。 僕もこれまでたくさんの企画を考えてきましたが、「これは絶対面白い!」と思って作ったゲームが世間に受け入れられずに売れなかったことなんてたくさんあります。だから、自分が考える「面白い企画」にとらわれて企画を出すと、いわゆる「面白い企画」にはならないでしょう。 ――なるほど、そういうことでしたか。では、企画を立てる上でどのようなことが重要になるのでしょうか。 米光 氏:まずは、タ
町山智浩さんがTBSラジオ『たまむすび』の中でアメリカのテレビドラマシリーズ『アメリカン・ゴッズ』を紹介していました。 (町山智浩)今度はちゃんとしたプロの話ですからね。映画評論家として……あ、今回も映画じゃねえや(笑)。今回もドラマなんですけども、ご紹介するのは『アメリカン・ゴッズ』というタイトルの、これは日本ではアマゾンプライムで見れます。まあ、ネット配信ということで。アメリカではケーブルでやっているんですけども。 (山里亮太)うん。 (町山智浩)これね、すごい面白いんですよ。いま8話まで見れる状態になっているんですけど、『アメリカン・ゴッズ(American Gods)』っていうのは「God」じゃなくて(複数形の)「Gods」。「アメリカの神々」っていうタイトルなんですね。これね、日本って八百万の神様がいるっていうことになっているじゃないですか。 (山里亮太)はい。 (町山智浩)アメ
『中動態の世界』がひらく臨床 ――臨床と人文知をめぐる議論が再び活発化することを期待したい 評者:松本卓也 ■國分功一郎が今春上梓した『中動態の世界――意志と責任の考古学』は、充実した哲学書であるとともに、きわめて臨床的な書物である。プロローグからして臨床の話題から始まる本書は、「しっかりとした意志をもって、努力して『もう二度とクスリはやらないようにする』って思ってるとやめられない」(4頁)という言葉――薬物・アルコール依存をもつ女性をサポートする「ダルク女性ハウス」の代表である上岡陽江が述べたと思われる――がもつ深い意味を解明するという情熱によって駆動されている。 実際、著者が指摘するように、依存症は、近代的主体がもつとされる「意志」や「責任」という概念ではうまく取り扱うことができない(329頁)。「薬をやめたいのなら、自分の意志の力で努力してやめればよいではないか。それができないのなら
東京大学3年生の、高野りょーすけと申します。 今回は「ホストにハマった女性たち」を取材するために、歌舞伎町に来ました。 あの坂口杏里さんもホストクラブに通い詰め、ン百万円、ン千万という単位でお金を使っていたらしいですし、 坂口杏里さん以外にも、こっそり通っている芸能人の方々が居るとウワサされるホストクラブ。 そんなホストクラブについて事前にインターネットで色々と調べてみたのですが、 ハマりすぎると、借金して通うようになる 借金のせいで風俗で働くようになる 一晩で数百万円使うこともある ホストも客も、突然歌舞伎町から居なくなる みたいな話があちこちでまことしやかに書かれており、 「一晩で数百万」というと、吉野家で大盛りに卵をつけようかどうかで悩む僕には完全に意味がわからない世界ですし、 「突然街から居なくなる」ってなにそれ? 神隠し? 怖すぎます。 実際、こちらの歌舞伎町を歩いていると こん
Amazonプライム・ビデオで配信中の特撮ドラマ『仮面ライダーアマゾンズ』season2がいよいよ最終回を迎える。ショッキングな内容とハードアクションで話題を呼び、season2では、新たな主人公・千翼(前嶋曜)とヒロイン・イユ(白本彩奈)に、season1の面々や、新組織「4C」のメンバーが加わり、より複雑な人間関係の中でドラマが展開されている。 千翼とイユ、「4C」、「駆除班」、水澤悠(藤田富)と美月(武田玲奈)らによって描かれる関係性は多様だが、それでも視聴者が混乱せずにストーリーに入り込むことができるのは、魂を込めて役を演じた役者陣たちの放つ「存在感」ゆえにほかならない。本稿では、劇中で特に大きな鍵を握る関係である、鷹山仁/仮面ライダーアマゾンアルファと七羽を演じた、谷口賢志と東亜優にインタビュー。2シーズンを通して役を生きた、その思いをぶつけてもらった。※劇中の重大なネタバレを含
柴田氏による11年前のインタビュー。長文引用になってますが、これでも大胆伐採。 代表質問 16のインタビュー 作者: 柴田元幸出版社/メーカー: 新書館発売日: 2009/06/19メディア: 単行本 クリック: 25回この商品を含むブログ (20件) を見る計算士のように [長篇は書き終えるまで、その世界に入ったままになるので]コントロールというものがあまりできない。(略)僕の中に入ってくるものをどんどん捌いていってるだけなんです。それはスピードの勝負なんです。ヴィデオ・ゲームと同じなんです。(略) [「世界の終り〜」の計算士と同じで] そこのシステムに自分を追い込んでいってるわけですね。だからね、長篇を読み返すのって嫌なんですよね。(略)小説的文章的に読むとね。つまらない書きかたをしてるなあと思うところもあるしね。でも嫌だなと思ってもあとから理性的に書き直すことができない。(略)小説の
本当の戦争の話をしよう 対談 村上春樹×柴田元幸 森鴎外 田中小実昌 サリンジャー 下訳 カフカ 前半が翻訳作品についての本人の解説、後半が柴田元幸との対談。 村上春樹 翻訳(ほとんど)全仕事 作者:村上 春樹発売日: 2017/03/17メディア: 単行本 本当の戦争の話をしよう ここに収められたティム・オブライエンの短篇小説の大半は、アメリカの雑誌に掲載された。僕は雑誌に出ていた頃から、ひとつひとつ順番に訳していたのだけど、一冊の本にまとめられたものを通して読んでみると、雑誌に出たときとはかなり違う内容になっていることがわかった。いろんな小説的仕掛けがほどこされて、ひとつに繋がった総合的な世界に作り替えられている。いちおう「短篇集」というフォームにはなっているけれど、これまでに書いたいくつかの短篇をひとつにただまとめました、というような簡単なものではない。その丁寧な手の入れ方に感心させ
というわけで今回そんなビートまりお氏に、電ファミでその活動歴を語っていただく。 数々のミュージシャンを輩出したBM98に、00年代のコミケの急成長の中でもはや部外者には訳が分からないレベルで巨大化した「東方」――以下のインタビューを読めば分かるように、彼の活動史はそれ自体が、日本の00年代以降のゲームと同人文化の刻んだ歴史そのものである。 ちなみに、そんな取材の最後には、なぜかビートまりお氏の妻となったあまねさんも登場。二人のなれそめや披露宴ライブへの意気込みを語ってもらっているので、ぜひファンの人は楽しみに、そしてファンでない人も「リア充(ry」と言わず、終わりまで読んでいただければと思う。 聞き手/斉藤大地 執筆/森祐介 カメラマン/増田雄介 音楽ゲーム「beatmania」が始まりだった——まず、ご結婚おめでとうございます! 披露宴とライブの準備で忙しいなか、本当にありがとうございま
『キングダム ハーツ』シリーズの位置情報ゲーム『キングダム ハーツ ミッシングリンク』が開発中止。「長期にわたってご満足いただけるサービスの提供は困難と判断」
増田で『老子』もしくは『魏書』を引いている投稿があったので、久しぶりに『老子』の原文に触れた。 「大器晩成」っていつも疑問で、漢代以降の「大人物(あるいは大事業)は時間をかけて完成するのだ」的な解釈でもいいんだけどさ。 最近、古い文字資料が出てきて「大器免成」と書かれてて、「大器」は成立することを免れる、だから成立しないのだ、なんて逆の解釈することもある。 この新解釈は耳目を引きがちだが、それゆえに、取ってつけたような印象を受ける。 老子の原文、「大器晩成」がある辺りはおんなじような文構成になっている。 明道若昧。進道若退。夷道若纇。上徳若谷。大白若辱。廣徳若不足。建徳若偸。質眞若渝。大方無隅。大器晩成。大音希聲。大象無形。 明るい道は暗きがごとし。 道を進んでいるようで退いている。 高い徳は谷のように深く。 大いに白いものは辱(よご)れているように見え、 広い徳は、足りていないように見え
ナタリー 音楽 特集・インタビュー マンガ「推しが武道館いってくれたら死ぬ」特集 平尾アウリ×A応P対談 平尾アウリ「推しが武道館いってくれたら死ぬ」 PR 2017年6月29日 平尾アウリによるマンガ「推しが武道館いってくれたら死ぬ」の最新刊である第3巻が発売された。「月刊COMICリュウ」で連載中の本作は、岡山県で活動する地下アイドルグループ・ChamJamとそのファンたちが織りなすコメディマンガ。作中にはグループの人気最下位メンバーの市井舞菜と彼女を推す女性・えりぴよの関係を描いた場面を中心に、アイドルオタクにとって共感できるシーンが多く登場する。 今回音楽ナタリーでは、自身もアイドル好きであるという作者の平尾アウリと、マンガやアニメと縁の深い4人組ガールズユニット・A応Pによる対談をセッティング。作中の場面やキャラクターについて語り合ってもらった。 取材・文 / 近藤隼人 撮影 /
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