バイデン米大統領がウクライナの首都キーウ(キエフ)を電撃訪問し、先進7カ国(G7)首脳でキーウ入りしていないのは岸田文雄首相だけとなった。日本政府は昨春から水面下で現地入りを模索してきたものの、警備や情報の秘匿などハードルは高く、実現に至っていない。G7議長国としての責務もあり、5月のG7広島サミット前に訪問できるか、官邸内には焦りの色がにじむ。 「つまらないプリンス」が首相就任会見で見せた「らしくない」顔 「日本だとこうはいかないんだよな…」。20日夜、バイデン大統領の電撃訪問の一報を耳にした政府高官は、思わずうなった。 昨年2月に始まったロシアのウクライナ侵攻以降、G7首脳は次々とキーウ入りし、国際社会の連帯を誇示してきた。昨年4月に当時のジョンソン英首相が、同6月には仏独伊3カ国の首脳が相次いで現地入りするのを横目に、首相は度々、「日本の本気度が問われている。必ず行くんだ」と周囲に漏
