塩野義製薬が国内で初めて開発し、令和4年11月に緊急承認された新型コロナウイルスの飲み薬「ゾコーバ」について、厚生労働省の専門部会が本承認を了承した。緊急承認で「推定」にとどまっていた有効性を「確認」することで、医療現場での処方を後押しする意味がある。深刻化する後遺症への治療など、患者のために薬を生かす取り組みが求められる。 ゾコーバは軽症・中等症患者向けで、せきや発熱などの症状を改善する効果が確認されている。 塩野義は昨年6月、本承認を厚労省に申請し、投与による体内でのウイルス量の減少量や陰性になるまでの期間などのデータを追加提出。処方した患者約90万人についての安全性のデータも出していた。 本承認により、医師は処方の際、患者から有効性や安全性についての同意書を取る義務がなくなる見込みで、処方のハードルが下がると予想される。 厚労省によると、全国約5千の定点医療機関から2月19~25日に