会社の周りにはチェーンの牛丼屋やラーメン屋が立ち並んでいるんだけど、そういうのはもう飽きた。せっかくなら誰も知らないような穴場を見つけて「ここ、美味いんだよ」とか言ってみたい。そんな野望を胸に日々彷徨っていた結果、最近通い始めたのが居酒屋のランチ営業。
夜は普通の居酒屋なんだけど、昼は定食屋みたいになっている。味は普通に悪くないし、何より空いているのが良い。混んでいる店はそれだけでストレスになるし、昼休憩なんて限られた時間しかないんだから、さっと食べてさっと帰れる方がありがたい。
今日もその居酒屋に足を運んだんだ。店内に入ると、寒いせいもあってか予想通り誰もいない。でもすぐあとにおっさん一人が入って来た。サラリーマン風のどこにでもいる普通のおっさんだ。
おっさんも席につき、店員が注文を取りに来る。俺はA定食を注文して、客が少ないからか店員さんはそのままおっさんの方にも注文を取りにいってて、おっさんはB定食を注文したようだった。
でも目の前に置かれたのはB定食。
え?と思っておっさんの方を見ると、おっさんの前にはA定食が置かれている。
目が合う。
「……」
「……」
いやいや、そんなことある?まさかの君の名は。現象。おっさんも俺も一瞬フリーズして、ちらちらとお互いの定食を見比べる。そしてどちらからともなく立ち上がり、無言のまま定食を手に取った。
店員さんは奥に引っ込んでしまっているし、大声を出すほどのことでもない。こういう時、人間は言葉を交わさなくても通じ合うものがあるらしい。俺とおっさんは無言で席を移動し、無言で定食を交換した。
たったこれだけのことなのなんだけど結構ドキドキした。普段の生活の中で、こういう体験って滅多にないし。おっさんもなんとなく気恥ずかしそうな表情を浮かべていた。
君の膳膳膳世から僕は 君を探しはじめたよ
座布団100枚!
やっぱり山田くん、99枚取っちゃって
なんで、AIってAIぽい文章になるんだ?
「君の名」は状態になった じゃなくて 「君の名は」状態になった か
僕の名前は状態になったの?
一声ぐらいはかけたくなるが、謎の共感とかあったんだろうな ララァとアムロで例えようとして刻で時蕎麦がぼんやり浮かんだところで諦めた