2008-02-05

ラブホが何か知らなかった18の頃

保健の授業は受けていたが、18になってもいまだセックスというものがどういうものか具体的には知らなかった。

男性器を女性器に挿入し射精すると妊娠する(可能性がある)と言う事は知っていたが、それを具体的にどうやるかという映像が全くなく、ベッドの中でなんとなく抱き合ってるうちに股閉じたままでしゅるってはいったりするのかな?とかなんかそういう事を思ってた。そもそも、小さい頃父親の見たっきり、ペニスすら見た事が無い。それも小さい頃だからかなり記憶曖昧だった。

家ではドラマでベッドシーンをにおわせるような描写があるだけでチャンネルは変えられた。

そんな感じだったため「ラブホ」っていう存在を知らなかった。

家族旅行へいくとき、高速道路から見える数々のラブホテル看板を見て、「なんかこの辺ホテル多いね。観光地でもないのにホテルってあるもんなんだね」とか言って場を微妙空気にさせていた(が、当時はなぜ微妙空気になるのか分からなかった。自分が知らないだけで、この辺は実はものすごく有名な観光地で、自分がそんなことも知らない、と言う事に親は呆れて黙ったのだろうかとすら思っていた)。

そんなこんなで大学に入り、初めて彼氏が出来た。

4ヶ月くらいした後、彼氏ホテルに入らないかと言われた。

「休憩」の文字を見て、私は、「カラオケボックスのようなものか」と思い、デートで歩き回って疲れたから休憩しようという意味だと考え、了承した。

ホテルに入ったんだけど別に何もないしどうするんだろうとしばらく二人ともベッドに座ってぽけっとしていた。何か話そうと思って「そういえばあの前はなした先生さぁ…」と言いかけたとき彼が

「シャ、シャワーとか浴びる…?(*´・ω・`)」ともじもじしながら聞いてきた。

へ?なんで今シャワー?休憩するだけでしょ??と思い

「いや…別に、家でお風呂入るからいいよ」

と言った。

「えっ?あっ、そ、そう?」

「うん…」

「えっ。えっ、じゃあ、俺……俺は入ったほうがいいのかな?俺はどうしよう?」

となぜか彼は妙にテンパっていた。

「…え?いや別に入りたければ、待ってるけど…でも今入ると湯冷めしちゃうんじゃない?」

「え?あっ。あっ…そっそうかな。そうかな?」

「うん…風邪ひくよ」

「そっそっか…えっ。でも、えっ、いいの?それで」

「いや別に私はいいけど…(なんで私に聞くの?)」

でまたちょっと沈黙が流れた。

それでふと彼にキスされた。

キスは別に前にもされたからいいけど、その後、なぜか彼が胸を触ってきた。「えっ?何?」とか思ってたら、なんか服をぬがそうとしてきた。思わず

「えっ!?何!?何してんの!?」

と言うと、彼は

「えっ?えっ?順番違う??」と訳のわからない事を言う。

「今服脱がそうとしなかった?」

「え…ウン…したけど……あれ?」

「なんでそんなことするの?」

「え?え…あれ?いやあの…俺たち今から……するんでしょ?」

「するって?休憩するだけでしょ?」

「いやだから…休憩ってそのまんまの意味じゃないじゃん?」

「えっ??」

「……」

「……」

「えっ…ちょ、ちょっとまって。俺は…今セ、セックスするつもりだったんだけど」<恥ずかしげに

はい?!

えっちょっと待って。そんなの知らないよ」「ごっごめん。ラブホに入った時点でOKってことなんだと思っちゃって…」「えっ?ラブホって何?」「は?!いやだから今いるここじゃん!」「ラブホっていうホテルだっけ?ここ」「えっ何言ってんの?!」

等というやりとりをかいし、彼は私が「ヤバい、こいつ、何も知らねえ」と気付いたらしく(今思えば)

彼はそこでベッドに正座したまま、私に性に関する授業を行い始めた。時にはメモに図式を書きながら彼は熱く語った。

「あと、俺も、直接確認しなかったの悪かったけど、でも普通ラブホに入るの了承したら、その気があるって思われちゃうから…する気ないんだったら断るんだよ。のこのこついていったら危険だよ。男は狼だっていうでしょ」「わかりました……サーセン(´・ω・`)」「俺はもう○○ちゃんが全然知らないってこと分かったからいいけど他の男は分かってないんだから」「ハイ………(´・ω・`)

「保健で習ったでしょ」「習ったけど……実はあんまりよくは………(´・ω・`)」「もしかして抱き合ってるうちになんとなく終わるとか思ってないよね?」「……。」「ダメだよそんなんじゃ!」

そう言って彼は、なぜかバッグから一冊の同人誌を取り出した。女の子制服から胸を出していた。ポカーンとしていると

「これ読んでどういうものか分かったほうがいいよ!」

今思うとエロ同人誌を教科書代わりにするのはどうなんだろうと思うが、私は生真面目に「学ばねば」と本を開いた。

そしたら突然見えた絵が、女の子フェラしている絵だった。

「亜qwせdrftgyふじこlp!!!!」

「えっ?えっ?」うろたえる彼氏

「何これ!!汚い!!やだ!!」私は半泣きだった……今思うと本当にその思考に恐ろしさを感じるが、当時の私にとって最高にエロいものといったら女性の裸体の絵とかそんなレベルだったのだ……本屋エロ雑誌のところを通過しふっとそれが目に入るだけで慌てて逸らすようなレベルだったのだ……そんな私からすると二次元フェラ絵は完全にアウトだった。エロさというより「尿を排出するところをくわえているという不潔感」に嫌悪感がし、「気持ち悪い。見れない」と彼に突っ返した。

「ご、ごめん。もっとソフトなのから入らせるべきだった……」とよく分からない反省を彼はし、

「とりあえず今日は帰ろうか……○○ちゃんが年齢相応に性知識をつけるという件はまた後日話し合おう」彼も私も変に生真面目だった。

「そうだね…」と私も生真面目に納得し、帰宅した。別れるとき彼は「おっぱいもんでごめんね(´・ω・`)」と呟いた。ちょっと笑った。



そんな私も今やコミケスカトロ同人を出すまでになりました。

今思うと、初めての彼氏が彼じゃなかったら本当ヤバかったよなあ……。

彼はというと、私の本を見て「もうちょっと乳が垂れててもいいんじゃないか?でもこの喘ぎ方はいいね」と至極マジメにコメントをしてくれています本当にありがとうございました

※追記

彼氏エロ同人誌を持っていたのは友達から前日に借りた奴がそのままバッグに入ったままだったからだそうです。

そして彼もなんだかんだで当時童貞でした(だからテンパってたらしい)。

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