外国人労働者を通して、日本の人権意識の低さや社会の息苦しさ、経営者の労働者に対する物扱いの意識を認識させられる良書。
ニュースでは、外国人労働者や研修生が犯罪を犯したことしか報道しないが、本書ではその背景(彼らがなぜ犯罪に走ってしまうのか)をしっかりと書き記している。
“米国国務省が、日本の研修制度を「人身売買に等しい」と指摘している“とのことだが、この事実はニュースで取り上げられることはないだろう。
日本にきたブラジル人は“「日本が好き」と答える者は多かった反面、「日本人が好き」と答えた者は少なかった。“とのこと。恐らくこれが世界の本音だろう。

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ルポ 差別と貧困の外国人労働者 (光文社新書 465) 新書 – 2010/6/17
安田 浩一
(著)
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◎ 本書内容
日本は、これまで外国人を
社会の一員として明確に認識したことがあっただろうか。
中国人と日系ブラジル人労働者を中心に、
彼らの心の痛みに耳を傾けた渾身のルポルタージュ。
日本は、これまで外国人を
社会の一員として明確に認識したことがあっただろうか。
中国人と日系ブラジル人労働者を中心に、
彼らの心の痛みに耳を傾けた渾身のルポルタージュ。
◎ 本文より
【その言葉が、いまでも頭から離れない】
岐阜の縫製工場で働いていた6名の中国人女性実習生は、
あの晩、私に向かって「人間じゃないみたいでしょう」と訴えた。
朝7時から夜10時まで、ずっとミシンを踏み続けた。
休日は月に1日のみ。夜間外出も外泊も禁止されていた。
毎月の基本給は5万円。生活費として現金支給されるのは1万5000円。
残業手当は時給300円だった。
◎ 目 次
はじめに
第 一 部 中国人が支える、日本の底辺重労働
第 二 部 日系ブラジル人、移民たちの闘い
おわりに
◎ 安田浩一(やすだこういち)
ジャーナリスト。1964年静岡県生まれ。
週刊誌、月刊誌記者などを経て2001年よりフリーに。
事件、労働問題などを中心に取材・執筆活動を続けている。
著書に『外国人研修生殺人事件』(七つ森書館)、
『JALの翼が危ない』『JRのレールが危ない』(以上、金曜日)、
『告発!逮捕劇の深層--生コン中小企業運動の新たな挑戦』(アットワークス)、
共著に『雇用崩壊』(アスキー新書)、『肩書だけの管理職--マクドナルド化する労働』(旬報社)などがある。
- 本の長さ314ページ
- 言語日本語
- 出版社光文社
- 発売日2010/6/17
- 寸法11 x 1.4 x 17.5 cm
- ISBN-10433403568X
- ISBN-13978-4334035686
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登録情報
- 出版社 : 光文社 (2010/6/17)
- 発売日 : 2010/6/17
- 言語 : 日本語
- 新書 : 314ページ
- ISBN-10 : 433403568X
- ISBN-13 : 978-4334035686
- 寸法 : 11 x 1.4 x 17.5 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 504,656位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,595位光文社新書
- - 35,426位投資・金融・会社経営 (本)
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- 2021年9月28日に日本でレビュー済みAmazonで購入
- 2016年2月6日に日本でレビュー済みAmazonで購入日本における外国人労働者(移民と明言しないところに政府のいやらしさが滲み出ているが)の置かれている状況はなかなか人伝にしか知ることができないので、そういった点でインタビューを中心に彼らの実生活を垣間見ることができたのは非常に興味深かった。
一言加えるとすれば、弱い立場に寄り添うことは素晴らしいことだと思うが、それがたまに少しだけ行き過ぎていると感じることがあった。例えば、失業した父親が息子のブラジル人学校の学費を払えなくなったというエピソードの中で、「息子自身も地方の学校への入学を望んでいない」とあったが、これは首を傾げざるをえなかった。親の都合上、海外で現地の学校に通わなければいけない状況にあった身としては、義務教育はいかなる形でも与えるべきであり、そこに子供の決定権は無いと思う。日本語教育を充実させる政策を国が推進させるべきである等、もっと他の提案があるように思う。
また、ある時は出稼ぎ労働者が24時間体制で介護に携わり月に50万円を稼いだエピソードを聞かされて「すごい」と漏らすと、仕事の大変さを鑑みれば正当な額だといなされ、その安易な発言を恥じたというエピソードもある。これに関しても、私の介護士をやっている友人は全く同じ勤務状況で、給料はその4分の1以下である。それでも本人は楽しんでいるから良いが、あまりに弱い立場に置かれた外国人という先入観から少しだけ日本人の貧困の問題に対する一般的な認識とかけ離れていると感じることも少なくなかった。
しかし、全体としては企業責任を厳しく指摘し、技能研修・実習生制度の根本的な問題を露呈したという意味で非常に評価のできる、昨今の日本では珍しい一冊だった。
- 2021年1月3日に日本でレビュー済みAmazonで購入ひどい話である。
だが、現在日本のあちこちで行われているれっきとした事実である。人身売買にも似た、いびつな研修制度。
経営者も、国も、見て見ない振りをし続けているこの現状。
まずはこの事実から目を背けず、一人でも多くの人が知るべきだと思う。
- 2015年3月10日に日本でレビュー済みAmazonで購入2015年、政府は外国人研修生の期間延長と職種の拡大の方針を打ち出しましたが、その職種とは農業や漁業、建設などの3K職種がほとんどです
本書では研修制度という名のもとで奴隷のように扱われる研修生の実態を暴露していますが、今後高齢化によって働き手不足に陥る日本では多くの職種が外国人によって担われることになると思います
しかし、それが単に安くて使い勝手のいい労働力を求めてのことであれば、確実にトラブルを生むことになります
実際、研修制度で日本に来たもののより良い仕事を求めて脱走する研修生が後を絶ちません
外国人だからといって、低賃金かつ雇用保険すら適用させないような労働条件で過酷な労働をさせたら、逃げるのは当たり前だと思います
そうして逃亡した外国人が手っ取り早く金を稼ごうと犯罪に走ったら我々市民が結局のところ貧乏くじを引くこととなるでしょう
- 2012年5月11日に日本でレビュー済み日本経済にとって、外国人労働者が都合の良い存在であり続けたこと
は事実であろう。しかし、移民に対して緩和措置を続けてきたイギリス
、フランスにおいて、移民に対する差別、移民による暴動、犯罪が問題
化していることは周知の事実である。本書は直接的に移民問題に対して
の著書ではないが、外国人労働者に対するレポートである。著者は労働
問題として外国人労働問題を捉えているが、法務省の「技能実習生の入
国在留監理の指針」において、労働法の適用は下記の通り明確規定され
ている。また、出国時入国時の前受金及びパスポートの預かり等も明確
に禁止されている。違法行為を行う雇用者と母国での収入よりも日本に
おいて賃金を得ることに魅力を感じている外国人の存在がある事を前提
とした議論が必要である。
○上記指針抜粋
「技能実習を雇用契約に基づいて実施する際は,特に賃金の支払いにつ
いて留意する必要があります。技能実習生に対しては低賃金法をはじ
め労働関係法令を遵守した賃金の支払いを行う必要があることは当然
ですが,上陸基準省令(技能実習1号ロ」第21号ほか)及び変更基準
省令(第2条第5号ほか)では,報酬が日本人が従事する場合の報酬
と同等額以上であること」
だが、日本人と同額の賃金を外国人労働者に支払うならば経営者は人手
不足が深刻な場合でない限り、外国人を雇う必要は殆どない。従ってこ
の法令はバブル時期のような恒常的労働者不足の場合でない限り遵守す
る動機が極端になくなることになる。外国人労働者側から見ても、この
研修制度が実施間もない時期なら兎も角、実際には日本人と同様の賃金
を得られないことを承知の上で来日していると思われる。
つまり、実態上賃金が労働法の規定以下であったとしても母国での収
入よりも格段に日本において賃金を得ることに魅力があるから来日して
いることになる。より実態に即した対応策を取るならば日本人労働者と
のバランスもあるが、外国人労働者に対しては一定の基準の基に最低賃
金価格の引下げをはかることや、指針の法令化や罰則規定の追加等の法
的措置が必要になるであろう。国籍法の血統主義を厳守し、国内の治安
及び公序良俗を守ると共に移民としてではなくテンポラリーな外国人労
働者を受け入れる体制作りが必要と思われる。著者にはこのような視点
での次回著作を期待したい。
- 2014年12月5日に日本でレビュー済みAmazonで購入国際系の大学受験のために購入。面接や小論対策としてもおすすめですが、現代日本の問題点を深く考えさせられるルポになっています。
- 2010年6月24日に日本でレビュー済みAmazonで購入中国のある農村で、日本で研修生になることを夢見た若者たちが迷彩服姿で腕立て伏せや行進に励む様子を描いた導入部。「すべては日本人に喜ばれるために」。一転、日本での彼らは「時給300円」の超低賃金労働者であり、時にパスポートを没収され、時に真冬に暖房もない「寮」で濁った雨水を飲み水として与えられ、時に男性経営者にレイプされ、抵抗すれば強制帰国させられる現実が描かれる。これは、本当に現代の日本で起きていることなのか? 日本の農水産、縫製業がこうした研修生の「奴隷労働」に支えられている現実に胸が苦しくなる。
後半のテーマは日系ブラジル人。かつて移民として渡った日本人の子供や孫が、時を経て「出稼ぎ労働者」として来日。リーマンショックで真っ先に職を失い、住む家も子供の教育の機会も奪われる。多くの日本人コミュニティは積極的に手を差し伸べようとはしない。これが、低賃金で黙々と日本の好景気を支えてきた働き手への仕打ちなのかと、またしても息苦しくなる。
印象的なのは、筆者が教条主義的な主張に走ったり、研修生を酷使する経営者や日系ブラジル人に無関心な日本人を声高に非難したりしないこと。靴底をすり減らして直面した事実だけを淡々と積み重ね、出会った外国人労働者にひらすら寄り添う。描かれた現実は絶望的なのだけど、筆者のひたむきさが、私もまずは現実を知ることから始めようと奮い立たせてくれる。近年まれに見るルポらしいルポ。
- 2022年2月28日に日本でレビュー済み組合と言うと一様に弱小の救いと思っていた。しかし奴隷を集める組合とは…。行政や地域の心ある人に文句を言わせないために政治家や権力者を組合幹部にする。記憶も朧な100年前の日韓併合や強制連行を言う朝日新聞。日帰りでブラック企業に取材出来るのに行かない!!、と苦々しく憤慨していたが東京電力吉田調書スクープを取り消したように金持ち権力に依る直近の購読者や広告スポンサーの商売上の判断も理解した。
この著者のヘイトスピーチ本を読んだ。朝鮮学校の公園を不法占拠され教師に恫喝された日本人住民被害者にページを割かない不人情に憤慨した。今回の外国人実習生の記事。人間は立ち位置でベクトル変わるんだなぁ。