この注文でお急ぎ便、お届け日時指定便を無料体験
Amazonプライム無料体験について
新品:
¥8,250 税込
ポイント: 150pt  (2%)
無料配送3月22日 土曜日にお届け
発送元: Amazon.co.jp
販売者: Amazon.co.jp
¥8,250 税込
ポイント: 150pt  (2%)  詳細はこちら
無料配送3月22日 土曜日にお届け
詳細を見る
または 最も早い配送 明日 3月21日にお届け(3 時間 55 分以内にご注文の場合)
詳細を見る
残り13点(入荷予定あり) 在庫状況について
¥8,250 () 選択したオプションを含めます。 最初の月の支払いと選択されたオプションが含まれています。 詳細
価格
小計
¥8,250
小計
初期支払いの内訳
レジで表示される配送料、配送日、注文合計 (税込)。
出荷元
Amazon.co.jp
Amazon.co.jp
出荷元
Amazon.co.jp
支払い方法
お客様情報を保護しています
お客様情報を保護しています
Amazonはお客様のセキュリティとプライバシーの保護に全力で取り組んでいます。Amazonの支払いセキュリティシステムは、送信中にお客様の情報を暗号化します。お客様のクレジットカード情報を出品者と共有することはありません。また、お客様の情報を他者に販売することはありません。 詳細はこちら
¥6,476 税込
ポイント: 65pt  (1%)  詳細はこちら
◆◆特記事項◆◆『良い』相当の商品です。小口薄よごれ、使用品の為、カバーに多少キズやイタミ、経年程度の使用感やヤケ、薄いヨゴレ等が有る場合もございますが、普通に読む分には問題のない商品です。※品質には十分注意しておりますが、万一不具合等ございましたらご連絡下さい※使用品の為、多少の傷やヤケ・ヨゴレ等はご理解下さい※特記事… ◆◆特記事項◆◆『良い』相当の商品です。小口薄よごれ、使用品の為、カバーに多少キズやイタミ、経年程度の使用感やヤケ、薄いヨゴレ等が有る場合もございますが、普通に読む分には問題のない商品です。※品質には十分注意しておりますが、万一不具合等ございましたらご連絡下さい※使用品の為、多少の傷やヤケ・ヨゴレ等はご理解下さい※特記事項において全てのページの書込みや傷みを確認する事は出来ませんので、あくまでも目安となります。 一部を表示
配送料 ¥257 3月23日-24日にお届け(8 時間 55 分以内にご注文の場合)
詳細を見る
残り1点 ご注文はお早めに 在庫状況について
¥8,250 () 選択したオプションを含めます。 最初の月の支払いと選択されたオプションが含まれています。 詳細
価格
小計
¥8,250
小計
初期支払いの内訳
レジで表示される配送料、配送日、注文合計 (税込)。
この商品は、古書買取本舗 あやみ堂(株式会社リサイクル24時) が販売、発送します。
Kindleアプリのロゴ画像

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません

ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。

携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。

KindleアプリをダウンロードするためのQRコード

著者をフォロー

何か問題が発生しました。後で再度リクエストしてください。

正義論 単行本 – 2010/11/18

4.4 5つ星のうち4.4 39個の評価

{"desktop_buybox_group_1":[{"displayPrice":"¥8,250","priceAmount":8250.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"8,250","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"VloQj0U5ov3SBFqlZTR%2F2AM47Z95lqJGC9G7Ss6ZfcoKIBc8dYDCrxjXuWlpOF6p7IkQoRCbvQhdwidR9GZEUzcJhUy86SkaNZGPkN0s0q6skrpGr0p5qSJD3x%2FfBsuLo2%2FyDtEfaCE%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"NEW","aapiBuyingOptionIndex":0}, {"displayPrice":"¥6,476","priceAmount":6476.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"6,476","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"VloQj0U5ov3SBFqlZTR%2F2AM47Z95lqJG%2FT1yRw9Tv7AFO4WBWx1fmSQHnHpFEGfpNVFKw0e5xhe4t7UdWZjEkBilKFp8WD0y7wi4MtjXbiXPxVOrs8PxgIf6TdSXcSvTgvdH6iGXrh45KNaQS8PHL9nOCRok53mWdjkY5NomUIGm28klvRf6zw%3D%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"USED","aapiBuyingOptionIndex":1}]}

購入オプションとあわせ買い

あらゆる社会は、正義についての約束の上に成り立っている。
しかし現代においても、正義の本質について十分明らかにされているとは言えない。
本書で、現代リベラリズムの代表的論者であるロールズは、正義とは何かを徹底的に追求、社会契約の伝統的理論を一般化し、功利主義に取って代わりうる正義の構想を明らかにする。
1999年の原著改訂版を新訳。

よく一緒に購入されている商品

対象商品: 正義論
¥8,250
最短で3月22日 土曜日のお届け予定です
残り13点(入荷予定あり)
この商品は、Amazon.co.jpが販売および発送します。
+
¥2,112
最短で3月22日 土曜日のお届け予定です
残り7点(入荷予定あり)
この商品は、Amazon.co.jpが販売および発送します。
+
¥6,930
最短で3月22日 土曜日のお届け予定です
残り3点(入荷予定あり)
この商品は、Amazon.co.jpが販売および発送します。
総額: $00
当社の価格を見るには、これら商品をカートに追加してください。
ポイントの合計: pt
詳細
追加されました
spCSRF_Treatment
これらの商品のうちのいくつかが他の商品より先に発送されます。
一緒に購入する商品を選択してください。

商品の説明

出版社からのコメント

ロールズの『正義論』は、いま注目のサンデル「ハーバード白熱教室」の必読図書であり、『これからの「正義」の話をしよう』の中でもたびたび言及されている20世紀の名著です。1971年米国で初版が刊行されるや、「まともな社会」を希求する英語圏の一般読者の心をつかみ、その後世界の30を超える言語へと翻訳されました。
 社会制度を評価するための「アルキメデスの点」を見出そうとするロールズは、全員が平等な自由が分かちもって社会生活をスタートすべきこと、そして「最も恵まれない人びと」の暮らし向きを最大限改善すべきことを主張します。そうした彼の正義観(公正としての正義)は、混迷する現代社会の矛盾を照らし出し、その改革の指針を提供するものと言えるでしょう。

本書は、1971年に刊行された『正義論』(旧邦訳は同書のドイツ語訳にあたって作成された修正リストをもとに1979年、紀伊國屋書店から刊行、現在品切れ中)の改訂版(1999年刊)を新たに訳出したものです。三部九章87節の構成は初版と変わりませんが、初版刊行後ロールズに寄せられた批判、指摘をもとに「自由(の優先権)」「基本財」の説明などに訂正が施されました。改訂版翻訳にあたっては、多くの〔訳注〕をつけ読者の「読みやすさ」を考慮するとともに、原注の引用文献の翻訳版刊行情報を充実させ、また420項目の事項索引、280名の人名索引をつけ、ロールズ研究の便を図っています。

著者について

ジョン・ロールズ(John Rawls)1921-2002 アメリカの倫理学者。元・ハーヴァード大学教授。 1950年プリンストン大学で「倫理の知の諸根拠に関する研究」で博士号取得。コーネル大学、マサチューセッツ工科大学(MIT)を経て、1962年ハーヴァード大学哲学部教授に就任、哲学科主任を経て、1991年より名誉教授。 1971年に『正義論』を発表。本書は大きな反響を呼び、ドイツ語、フランス語、スペイン語、コリア語、中国語など世界各国で翻訳された。 ほかの著書として、『政治的リベラリズム』(1993)、『万民の法』(1999)(中山竜一訳、岩波書店、2006)がある。また1950年から60年代の主要論文を集めたものに『公正としての正義』(田中成明編訳、木鐸社、1979)があり、ハーヴァード大学での講義配布資料を補正した『ロールズ哲学史講義』(講義録 2000)(ハーマン編、坂部恵監訳、みすず書房、2005)、『公正としての正義 再説』(2001)(ケリー編、田中ほか訳、岩波書店、2004)がある。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 紀伊國屋書店; 改訂版 (2010/11/18)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2010/11/18
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 844ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4314010746
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4314010740
  • 寸法 ‏ : ‎ 16.1 x 4.8 x 21.8 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.4 5つ星のうち4.4 39個の評価

著者について

著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
ジョン・ロールズ
Brief content visible, double tap to read full content.
Full content visible, double tap to read brief content.

著者の本をもっと見つけたり、似たような著者を調べたり、おすすめの本を読んだりできます。

カスタマーレビュー

星5つ中4.4つ
39グローバルレーティング

この商品をレビュー

他のお客様にも意見を伝えましょう

上位レビュー、対象国: 日本

  • 2024年11月28日に日本でレビュー済み
    読み物としては面白いし現代の思想・哲学を語るうえで必読の文献であることは間違いない。同著者の「ロールズ哲学史講義」「ロールズ政治哲学史講義」「政治的リベラリズム」「万民の法」を読み込んでロールズのカント理解を深堀りするとより理解が進む。

    ただ、私はロールズのいう正義はディストピア思想に感じられるし、カント哲学のなかにある「理性」の危険性を強く受け継いだ考えだと感じる。

    カントは神学における「神」の概念をニュートン力学的な世界認識であるアプリオリな総合判断の知性、すなわち原理としての「理性」に置き換えて、知ることと信じることを分け、信じることを学問の世界・公的な領域から切り離し、私的で準個人的なものへと追いやることで己の哲学を完成させた。だが、個人の信じることを公的領域に持ち込めないのであれば、それは最初に一度決めた価値観が既成権力として理性の名のもとにすべての国民に強制されることを意味し、現実にはロベスピエールの「私の意志が一般意志だ」ということになってしまう。これではカントが切り捨てたかった「神」とやっていることは一緒である。

    そして、人間の理性は数学の証明のように論理的に答えを出せるものか、科学の実験のように誰もが同じように確かめられることしか真偽を確かめられない。また、理性には発見も感動もない。こうしてみると、カントの哲学的な発見と感動は理性ではなく、さらに知・情・意でもなく、ある種の純粋経験から来る体験的なものが原点にあったはずだと推定できる。つまり、カント哲学が生まれたのは理性によるのではなくカントの学問的な研鑽から来る感動的な体験にその理由があると思われる。この推測が正しければカントの哲学ではカント哲学が生まれた理由を説明できていない。

    カント哲学のこういった限界をロールズはそのまま引き継いでいるように感じられる。つまり、「理性」にものを言わせて独善的な判断を下し、普遍的・一般的な人間に当てはまる仮説をそのまま現実にあてはめ、テセウスが身長が高すぎてベッドに合わないという理由でプロクルステスの足を切り落としたように、現実の人間が理論に当てはまらないときに、現実の人間のほうを切り捨てるという怖さがある。このことは無知のヴェールの議論がまさにそれをよく表している。

    無知のヴェールに覆われた人は自分が成功するような資質や環境が備わった状態で生まれ、生きてゆけるかどうかを知らない。ならば自分が成功してゆく強者か失敗してゆく弱者かどうかも50%であり、これは自由競争の激しい世界か、社会保障豊かな平等の世界かを選ぶ前に賭けなければならない。

    自分が潜在的成功者か潜在的失敗者になるかによって選ぶ世界のリスクとコストは変化するのにもかかわらず、両者が直面する状況を無知のヴェールを根拠に確率的に等しいとするのは間違った結論であり、論理的な飛躍を伴っている。

    無知のヴェールに覆われた主体は無知であるがゆえに同質の確率を持つ選択肢に直面するため、これだけではどちらの世界も等しい確率で選択され優劣がつかない。ロールズとその思想に共鳴する人たちは最初の己がどちらに属するかという賭けに負けて潜在的な失敗者になったとすれば社会保障豊かな平等な世界を選択するということを述べているだけである。もし、その意見を正義とするのであれば弱者への憐みはすべてに優越するという価値判断が正義だとする根拠を述べるべきであろう。しかし、ロールズの議論のなかにはこれを正当化する根拠は示されてはいない。これでは最初の賭けで勝った人々の意見を全く無視し、切り捨てている。彼らも無知であるがゆえに、なりたくて潜在的成功者になったわけではないのにもかかわらず、である。なぜ人類の半数を切り捨てるほどの絶対的な倫理基準が存在すると彼らは主張するのか。あまりにも恐ろしい考え方である。

    たとえ、潜在的成功者か失敗者かは生まれてみなければわからないとしても、自分が生まれた後にその世界と自分の資質・環境が食い違えば不幸になることを考えれば確率としては同様の議論が成り立つ。

    ここまで考えてみるとロールズのいう正義とはニーチェのいう弱者のルサンチマンに過ぎないと言わざるを得ない。聖書に書かれた憐みの精神、カントの崇高と義務の実践倫理を唱えるのは結構だが、そこにあるのは奴隷根性による嫉妬心の合理化の思想である。彼らの唱える理想の世界には自由も公平も存在しない。自立した個人を称える思想が存在しないからである。このような時代遅れのユートピア思想に酔いしれる人々は早く目を覚ましたほうが良い。富の再分配を繰り返す重税国家は悪王が法律を作り民に重税を課す古代の専制国家と国民が直面する経済的な状況としては同じである。経済的な自由がないところに政治的な自由も存在しない。
    4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2023年8月20日に日本でレビュー済み
    Amazonで購入
    「バイクで日本一周」で得られるものは、それを達成したという事実くらいなものだ。

    すべての景色を吟味するわけもなく、ほとんどは法定速度の最大限で移動する。翌日も継続できる程度に、宿を探すか野営し、たまに天候に恵まれず旅程が間延びする。醍醐味は、有名ご当地グルメで鋭気を養うことくらいだろう。

    素人計測で背幅45mm・重さ1,070gという名実ともに存在感のある本書は、持ち歩いて読むには不向きだが、字面を追うだけでも、有益な経験となるだろう。少なくとも、「バイクで日本一周」よりは「正義論を読む」ことのほうが価値があると思われる。

    さて、ロールズでさえ説明するのに紙幅を要するTheoryを、好事家が訳知顔で要約するなんてことは噴飯物なので、「序文」で記されたエクスキューズを抜粋する。

    「本書はページ数が多いだけでなく、たくさんの節に分かれた冗長な代物となっている」

    「正義論の根本をなす直感的な〔煩瑣な論弁を重ねず、直感的に訴えかける単刀直入な〕考えは第一章の第1節から第4節で示される」

    「方法論上のコメントや挿話が時おり挟まれることがあるけれども、本書の大部分は実質的な正義の理論のひとつを編み出そうとする努力に向けられている」
    6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2017年3月5日に日本でレビュー済み
    Amazonで購入
    どこで買っても高いには高いので変わらないかと思われます。自分はレポートを書くためだけに買ったので面白い本だとは思わなかったです。ですがまた時間のあるときに読み直したいと思う一冊でした。
    17人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2019年12月31日に日本でレビュー済み
    現代のリベラリズムの原点にして頂点であろう本書。
    さまざまな解説を読んでいてもなかなかしっくりこないという人は、また新しい解説に手を出すよりも、本書を買うべきだと思う。さまざまな解説書を読んできた人なら、あぁそういうことだったのかと何度も腑に落ちる経験をするはずである。ところどころで出てくるロールズのキーワードが一つの体系のなかで語られていく。

    リベラリズムの代表的論者である井上達夫は、リベラリズムの中心概念は「正義」である、と語っているが、本書での原理も「正義」である。正義論を読みこの言葉の意味、また正義の構想という言葉を理解したことが大きかったかなと思う。

    本書の最初の方で「正義」と「正義の諸構想」の違いについて語られている。
    正義というのは、その概念としては権利と義務を平等に分配することまた社会的連帯連携によって得られた便益を適切に分配すること、これが社会的な意味における正義の定義である。じゃあ正義の構想とは何か。正義の構想とはその正義の概念を解釈したもの。だから正義の構想はその解釈の数に応じてたくさんある。
    じゃあロールズが提示した正義の構想とは一体何か。それこそ公正としての正義であった。公正とはじゃあどういう意味か。公正というのは平等な条件、要するに原初状態のこと。原初状態と言うのはみんなが無知のベールに覆われているのでみんな社会の事についても知らないし自分が社会の中でどういうポジションにいるのか、また自分がどういう能力を持って生まれてきているのかも知らない。能力っていうのは、例えば知性もそうだし体力のこともいえる。また他にも知らないことがある。それは自分の善の構想、善の構想それ自体の構造は知っているけどじゃあ自分がどんな目的を持っているのかは知らない、まだ選択していない。こういったことを知らない無知のベールに覆われた状態を原初状態と言う。
    そのような善の構想の構造はよくしっているが目的自体は知らない人格をロールズは道徳的人格と名付ける。もっというと、自分の善の構想は知らないが、自分がこれから選ぶ目的に対して合理的でかつ、正義の感覚を持っている人間のことをロールズは道徳的人格と呼んでいる。つまり無知のベールに覆われた人間は道徳的人格として存在することになる。この道徳的人格による社会契約をロールズは想定している。正義の感覚とは何か、諸原理がどのようなものであれ各個人はそれを理解しそれらに基づいて行為するのに必須の能力のことである。
    じゃあこの社会契約によって導き出される原理は何なのか。効用原理はあり得るのか。ロールズはありえないと言う。なぜなら社会全体は幸福になりますよあなたは不幸不幸かもしれないけどそんな原理に道徳的人格はノーと言うだろう。
    じゃあ道徳的人格によって導き出される原理とは何かそれが正義の原理である。おおざっぱな2つの原理で言えば1基本的な権利と義務を平等に割り当てることを要求する2社会的経済的な不平等が正義にかなうのはそれらの不平等な結果として全員の便益を補正する場合に限られる。この2つの原理に人々は社会契約するだろう。

    以上が正義論の大枠である。道徳的人格がどのようにして正義の2原理を導き出すのかもちろん論証されている。全部書く訳にもいかないので興味のある方はぜひ。

    本書を読む価値はリベラリズムを知ることにもあるがその周辺との論争を知ることにもある。そこでここではリベラルーコミュニタリアン論争にも触れておく。

    リベラルーコミュニタリアン論争にとって、とても面白いのは、公正としての正義の論理がとても民主的なプロセスだとロールズが主張していることである。というのも人間誰しもこの無知のベールを覆うことができれば、この思考プロセスを得ることができれば、誰しも合理的で正義の感覚を持った道徳的人格になれると言うことである、ということは誰しもこの人間になることができるのであれば誰もがこの原理に賛成すると言うことである。以上のような論理で、ロールズの言った原理は民主的だとロールズは主張するのである。また自らによって決めたルールによって自らを縛ることになるので自律的だともいう。
    これを批判したのがサンデル。そんな民主的なプロセスを認められるわけがない。なぜなら私たちが本来行う民主主義と言うものは負荷のある自己による民主主義であるからである。負荷ある自己とは環境の中で経験をして出来上がった自己のことである。つまりそこには環境の要素そして文脈的に経験した自己と言うものがそこには存在している。その利害関係を持った人々による民主主義を想定しなければ何も始まらないのではないか。そう主張したのがサンデルであった。確かにサンデルは自由の価値や平等の価値を尊重する。ただそれは環境の中で経験をした負荷ある自己によって認められた善であって、決して善に勝るものとして正義があるんだという主張から導き出された価値ではないということである。これこそサンデルの主張であった。

    ロールズは学者として、とても広い射程をもって本書を著した。その射程はところどころ私たちの思考を助けるが(私は直感主義に触れているところが面白かった)、射程の広さは読者に混乱を与える。なので、ロールズは序章辺りに丁寧にも、最初はこの章、この章、この章の最初をよんで繋げ本書を捉えてくれと書いてくれてある。ぜひ、専門家だけでなく、学生も本書を手にとって欲しい。
    36人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2024年4月20日に日本でレビュー済み
    20世紀戦後以降日本社会で過ごしてきた人が、学校や社会生活で(本来もしくは理想的には)そうであるべきと感じることが多いであろう民主主義的正義・倫理規範に関して理論的な観点から書かれた、自由民主主義的正義について述べた書籍。金融資本主義とそれに対する反動が目立っている21世紀の現時点で、(左翼という意味ではない)リベラリズムはすでに終わったと言われて久しいが、民主主義という言葉で人々が思い浮かべる正義についての内容とロジックについて一つの理解を与えてくれる。現実的には、社会契約論やグローバリズムは問題が多いと思うが、民主主義が少なくとも説明の上では何を目指して、そしてどこでつまづいたのかを考える上で立脚点になるであろう書籍。
Processing...