「ベージュ アラン・デュカス 東京」(☆☆☆)
http://www.beige-tokyo.com/
世界最高の料理人アラン・デュカスがブランドのシャネルと銀座でコラボレート。
銀座でもひときわ目立つ新名所シャネルビルのグランドメゾンは納得の素晴らしさです。
住所:中央区銀座3-5-3シャネル銀座ビルディング10F
電話:03-5159-5500
定休:月曜
営業:11時半~14時半(ランチLO)/18時~23時半(21時半LO)
窓ガラスに巨大な映像が映し出されるシャネルビル、その1階の側面に入り口があります。女性が一人配置され、案内と予約を担当しています。
その入り口からこの店専用のエレベータで上の階へ。メタリックのスタイリッシュな箱。ボタンにはシャネルのマーク。
扉が開くと間接照明のみの薄暗い通路。左手には広々としたダイニングが。
その手前のウェイティングルーム。壁を見ると銀色の金属を編んで作った布みたいのがさらさらと覆っています。柔らかな印象はそこからきているのかと納得。
バー併設ではないので、待っている間がひたすら暇かも。
ダイニングは派手派手しい装飾はなくシックなのにゴージャスな空間です。
給仕は店の格に合うだけの非常にスマートな印象ですが、フレンドリーな一面も持ち合わせています。最初に写真をとりたい旨を伺うと、「本来はいけないのですが、フラッシュを使わなければ…」と容認してくださいました。断られるのではないかと思っていたのですが、さすがに太っ腹です。
それに椅子はシャネルの特注品。気持ちよい高さで腰がかけられるものにクッションが一つ置いてあります。このあたりからして贅沢~。
この日の予約時間は18時15分。予約の段階で15分ずつずつずらしながらお客を案内する心配りのようです。ドレスコードがあり、半ズボン、サンダルはダメ。ディナーでは男性はジャケット着用が義務付けられています。
注文したのはアミューズブーシュ、4皿、チーズ、デザート、小菓子からなる22000円のコース。3皿のコースになると17000円です。
最初に出てきたのはパルメザンチーズを生地に練りこんだ小さなシュー。フルール・ド・セルと黒胡椒で味をつけてありました。お茶請けのようです。
アミューズブーシュ)アスパラガスのカプチーノ仕立て
紙でできているのではないかと思うくらいに軽い赤い漆塗りの器に泡立てられた淡い緑色のスープ。豊かなアスパラガスの風味と濃厚なバターの味のする極上のものからのスタートで大満足。
フォアグラ1)比内鶏とフォアグラの<プレゼ>、ブリオッシュのトースト
濃厚なフォアグラのパテとあっさりした比内鶏のささ身のミルフィーユ。バルサミコ酢のソースです。付け合せにはスライスされた黒トリュフや西洋野菜。
ブリオッシュという型に入れられた焼かれた巨大マッシュルームのようなモチモチさっくりしたパンが付きますが、これが驚くほど濃厚なフォアグラのパテに合い、芳醇さが増すとともにしつこくなくなります。この組み合わせだからこそ感じられるこの店ならではの逸品。
フォアグラ2)フォアグラのポアレ 栗・キャベツ・リンゴの<シュルプリーズ>
中がトロトロのフォアグラのソテーで、ここまで良いフォアグラを食べたのは本場フランスでしかない。美味しい!!! この店に来た甲斐を感じられる極上品です。付け合せはキャベツの葉で包んで煮込んだものでしたが、記憶が飛んでます。とにかくフォアグラがセンセーショナルな一皿でした。
ヴェジェタル1)<クルスティヤン>タルト、冬野菜と黒トリュフのヴィネグレット
丸いパンの土台の上にアスパラなどの野菜とトリュフのスライス。細かなトリュフの入ったバターベースのソースがかかっていました。いままでありがたみを実感できなかったトリュフの強い香りが心地よく感じられる一皿。
ヴェジェタル2)こだわり卵<ココット>仕立て、黒トリュフのソテー
小さな鉄鍋に卵を落とし、君が半熟のところで火を止めたような料理。上に野菜などを煮込んだソースがかかり、細切りのトリュフがたっぷりのっています。とにかく、蓋を取ったときのトリュフの香りは忘れられない! トリュフバターを縫った薄焼きのビスケットが3枚付いています。
メール1)帆立貝<スナック>、アンティーヴ・カラメリゼ、トリュフのジュ
プリプリの帆立貝のソテーに焼いたポロネギ(リーキ)かな? トリュフはここにもソースとスライスで使われています。素材を大切にするアラン・デュカスらしく、帆立貝は火を通しすぎずねっとりと舌に良い。
メール2)赤座海老のロティ、サラダ菜と小玉葱、ソース<シヴェ>
赤座海老2匹を海老味噌のソースでいただきます。ハムと小玉葱、サラダ菜が付け合せ。帆立と同様で必要以上の手を加えていない。
テール1)ブレス産の鶏の<シューブレーム>、冬野菜のグラッセ、ソース<アルフフェーラ>
ケーキのような円形のメイン。クリーム上のソースがかけられています。付け合せには軽くにた冬野菜にこれにもトリュフスライス。
テール2)アイスランド産仔羊背肉<ア・ラ・ブローシュ>、野菜のソテー、唐辛子の香り、ジュ<ナヴァラン>
赤い部分が残るほどに脂身のない火を通した薄い皮で覆った羊肉のメイン。ソースはアッサリ目。
熟成させたチーズのセレクション
4種のチーズが4種の付け合せとともに供されます。その付け合せはボフォール(甘酸っぱいグリヨット)、ブロッチオ(タブナード、ハーブ)、フルム ダンベール(ソーテルヌのゼリー、くるみ)、ブリー(金柑のマルムラード)。チーズはねっとりしているカマンベール、あっさりなヤギ乳のチーズ、香りが強いがいやみになっていないブルーチーズ、固めの棒状のチーズです。
デザート1)カレ・シャネル
デザートはデザートメニューから選択します。ぼくは世界で唯一シャネルの名を冠していると言うこれ。ショコラ・プラリネ、グラス、ノワゼットとかかれています。濃厚なビターチョコレートでチャキチャキした食感は本日「和光」で食べたスペキュローズと同じ系統。金箔が散らされ、豆を飴でコーティングした飾りが付きます。味は濃厚で甘いが、やはり「和光」よりもぜんぜん良かったです。
こちらは付け合わせもアイスだと思います。当時の記録がないなぁ。
デザート2)チーズケーキ
リュバーブのマルムラード、ヨーグルトのシャーベットと題されています。サクサクの台の上にチーズケーキをのせ、ホワイトチョコレートでコーティングしたものです。
こちらも付け合わせのアイスだと思います。
食後の小菓子もいろいろ。
多分マシュマロ。
コーヒーを注文しましたが、シャネルロゴ入りのチョコレートが出てきました。
フルールドセルで塩味をつけたサクサクで食感良いパンは絶品。北海道産のクリームバターと海草入りのバターの2種類が供されます。
帰るときはテーブルチャージです。帰り際に3種のマカロンをお土産にもらいました。
特別な時間をすごせることは間違いないと思っています。
05年4月20日昼の来訪。
12時に5人の予約。1週間前程度の電話予約でしたが、簡単に入りました。
当日は家内とともに遅れないよう12時前にエレベータを昇ると、エレベータで一緒になったのは英語をしゃべる外国人と老齢だがしゃっきりした日本人。双方とも企業人です。そこに代表されるように、しばらく入ってすぐのウェイティングルームで待っていたのですが、通り抜ける客層のゴージャスなこと!! 金のある企業人と有閑マダムの面々…。
しかし、しばらくすると女性二人組が急増。世の中不景気でない層もかなりいて平日昼間も遊び歩ける金を持っている娘も多いということなのだろう。
しばらくして残りの連れ3人が来たので、すぐにダイニングに案内されました。今回は中ほどの席。
雨のためもともと良くない景色が見えます。どんよりとした光の昼間の印象は夜とはまったく違う。ベージュ色も良し悪しかも。明るければきれいでしょう。
昼のアラカルトとコースは充実して完成された公式サイトに提示されています。
昼のコースは野菜3皿のコース6000円、魚と肉の3皿のコース8000円、全部合わせた11000円のコースの3種類です。欲張りなぼくらは当然最後のコースにしました。
パンは前回同様3種類。
バターも2種類。
AU FIL DE LA SAISON
6plats ” vegetal/mer/terre ” et dessert
<ヴェジェタル/メール/テール>の6皿とデザート 11000円
ランチの方がもちろん価格は安い。
最初に出てきたのはまたしてもあの軽い漆塗りの器でカプチーノ仕立てにしたスープです。紙の様と書きましたが、やはり木を使っているのではとお袋が言っておりました。今回はちりめんキャベツとフォアグラです。シャクシャクしたキャベツも入り、濃厚なフォアグラの風味を感じる。
1)OEUF A LA NEIGE, celery/truffe moiré ウフ・ア・ラ・ネージュ、セロリ、黒トリュフ
濃い臙脂の皿の上に白いクリームと3つのメレンゲというきれいな皿。クルトン、根セロリ、にんじんなどを細かなサイコロ状にしてソテーしたものをふんわりとしたメレンゲで包み、蓋に黒トリュフのスライス。ソテーされた中身も美味しいが、こういう風にメレンゲを食べるのも面白い。下に敷いてあるセロリとトリュフを使ったクリームも抜群に美味しい。
2)ENDIVES DE PLEINE TERRE caramelisees, emulsion parmesan/noix et truffe noire アンディーヴ<カラメリゼ>、パルメザンチーズ・くるみと黒トリュフのエマルジョン
ベルギーチコリというネギのような若いキャベツのような野菜を鉄板で焦げ目がつくまで焼き、黒トリュフとパルメザンチーズを乳化させて泡立てたソースで仕上げた皿。胡桃の風味も合わさり、苦味を楽しむのでしょうか。これは不評でした。
3)DOS DE CABILLAUD roti, “ Pimientos del Piquillos “ farci et jus l’encre 北海道産真鱈のロースト、<ピキィロス>のファルシ、イカスミのジュ
塩漬けにした真鱈を軽めに焼いてしっとり滑らかな口当たりに仕上げている。これは素晴らしく美味しい。スペイン産赤ピーマンに真鱈のすり身とニンニクとバジルの詰め物をした付け合わせ。これに滑らかな口当たりのイカスミのソースを絡めて食べる。
4)LEGUMES D’UN POT AU FEU, vinaigrette tiede acidulee 有機野菜のポトフ仕立て、温製ヴィネグレット
京野菜と思えるような上品なカブやにんじんなどのポトフ。ソースは濃厚な野菜のスープかと思いきや、バルサミコがかなり効いていて、それ単体で飲むと皆がむせました。凄い酸味ですね。これは酢や油で作ったフレンチドレッシング…ヴィネグレットでした。
5)POITRINE DE CANARD CHALLANDAIS a la broche シャラン産の鴨胸肉<ア・ラ・ブローシュ>、有機大根のフォンダンとサラダ<クロカント>
厚い鴨胸肉は大変な美味。しっかりした赤身に外側の脂、そしてカリッと焼いた皮。付け合せは蕪で、鶏のフォンで煮たあっさり目のもの、バルサミコで煮た濃い色のもの、赤カブなど。
6)BOUILLON DE LEGUMES lie d’un pistou d’herbes <ブイヨン・ドゥ・レギューム>、野菜のエテュヴェ、ピストゥー
バジルとニンニクをすりつぶした緑色のスープに野菜の蒸し煮、上にはラビオリです。ここにも黒トリュフが顔を出しています。
デザートの前はピンク色のピンクグレープフルーツのマカロンとココアパウダーをまぶしたチョコレートのマカロン。外側はサックリしていて、中はしっとりとして歯に絡みつく美味しさ。
デザート)FRAMBOISER, crème mousse a la vanilla, sirop glace フランボワージェ、ヴァニーユのクレーム、フランボワーズのシロップ
デザートは数種ある中から選べます。ぼくが注文したのはこれ。フランボワーズを12個円形に組み、中央にはバニラのクリーム、上にはバニラの泡が山のように盛られています。これに金箔をつけた丸いビターチョコレートをのせた四角いさっくりしたケーキ。周辺はホワイトチョコレートで飾られています。フランボワーズのシロップを最後にとろりとかけて食べる。酸味のあるフランボワーズは量が多いのでょっと困りました。
他の人のデザートは写真だけ。
味見したかった(笑)。
お茶はエスプレッソとコーヒーを注文。
「カフェ・バッハ」のベージュ東京ブレンドだと聞いていますが苦味が効いていて、酸味が軽く美味しいコーヒー。
こちらはエスプレッソみたいです。
もちろんシャネルロゴ入りチョコレートはランチでも出てきます。
こちらはシュー。
ベージュ アラン・デュカス 東京
(フレンチ
/ 銀座一丁目駅
、銀座駅
、有楽町駅
)
夜総合点★★★★★
5.0
昼総合点★★★★★
5.0