今回は、沖縄のレポートです!
うそ。
これじゃまるでタモリ倶楽部のオープニングだ。(2003年10月14日放送参照。ゲスト:なぎら健壱)
ここはまぎれもなく横浜市の鶴見区なのである。
鶴見の仲通、潮田界隈には沖縄・南米の料理店、食材をあつかうお店がいくつもあって、リトルオキナワ、リトルブラジルなんていわれている。
その背景には第二次大戦後の京浜工業地帯の急速な拡大がある。沖縄をはじめ全国から、さらには外国から働きに集まった人々が定住化していったのである。
それにしても、思い返してみればまるで旅に出たかのような数時間の散策だった。
旅はJR鶴見駅から始まっていた。

—JR鶴見線—
京浜東北線の通る鶴見駅は通勤客や学生たちでいつだってざわついている。そんな印象しかなかった。
JR鶴見線は京浜東北線とは別の、たった3機のみのSUICA自動改札を抜けた、その先にある。
こじんまりとしたホームをおもわず激写!
3両編成の電車が乗り込んできた。
この電車は、鶴見駅から川崎市の扇町駅までと、途中で分岐して海芝浦駅まで、大川駅までを結んでいる。
この工場地帯を走る電車、車窓からの眺めや停車駅には独特のひなびた風景が広がっており、なんだかもう随分遠くに旅に出てきてしまったような錯覚をしてしまう。
弁天橋駅で降り、木造の改札にまさに取ってつけられたSUICAのタッチパネルに、「ピッ」という音をさせて改札を抜ける。この駅にはにつかわしくない音なのである。
産業道路をわたり潮田公園を抜ける。
民家の壁に古い「沖縄空手教室」の看板が貼りつけられている。
「沖縄屋」(食材屋)
ソーキそばセットと沖縄の島豆腐(木綿よりカタイ)とコンビーフを買う。サーターアンダギー(まんまるいドーナツみたいなお菓子)は買ってすぐ食べる。
酒屋を覘けば、泡盛菊之露ブラウンなどが並ぶ。
沖縄居酒屋や料理店。
胃袋がひとつでなかったら…はしごしたい!
そして、知り合いの‘食の達人’の太鼓判の店・本日の目玉『セグレード』(ブラジル料理)に到着!
「隠れ家」という意のこの店は、取材された雑誌の切抜きや流れる文字の電光掲示板などでなかなか大胆に目立っているのである。
緑と黄色の国旗をモチーフにしたテーブルクロス。
冬の曇天日和だというのに、この店の中はラテンムード満点である。
ブラジルビール・スコールで喉をうるおす。軽くてうすい味。ブラジルの空の下で飲んだらよく合いそうだ。
代表的なカクテル、カイピリーニャ(サトウキビの蒸留酒とクラッシュアイスとライムのお酒)もいい。
はしごをがまんした反動か、食べた食べた!
パウミット(ヤシの若芽サラダ)¥680 お酢とオリーブオイル、塩などをかけて食べてもよい。
コッシーシャ(ブラジル風コロッケ)¥630 もっちりとしたクリームチーズ入り。真ん中に鳥のつくねのようなものがはいっている。
ポレンタフリッタ¥735 一見フライドポテトのようだが、とうもろこしの粉をフライにしたもの。
マリスコア ヴィナグレッチ¥1050 ムール貝のヴィナグレッチかけ
カウド デ モコト(牛の足の腱のスープ)¥370 コラーゲン、コラーゲン!!暖かいスープだけど、さいの目切り生のトマト・玉ねぎなどが舌にのると途端にフレッシュな味がする。
フェイジョアーダ(黒豆と豚肉、モツ、粗挽きソーセージなどの煮込み)¥1575 ブラジルの代表的な家庭料理。ごはんにかけて食べます。好みでキャッサバ芋の粉やケールを炒めたものを混ぜていただきます。
料理はさることながら、オーナーシェフのエナさんは日本語が上手で気さくでとっても楽しい。おまけに美人だ。
ちなみにこの日のお客、日本人は私と友人だけ。ポルトガル語が飛び交う店内で「うっまいー!」を連発する私たち…。
そのときエマさんが「コレナンテ読ムノ?」と、ある招待状を差し出した。
そこには「アントニオ猪木 誕生日の集い~さらなる飛躍の年~ 2月21日 赤坂プリンスホテル」とあった。
エナさん、いま頃「ボンバイエ」で「ダーッ」な夜を過ごしていますか?
<お店データ>
Segredo セグレード
神奈川県横浜市鶴見区本町通2-84-1 ニックハイム第7 1F
tel.045-510-3201
平日17:00-24:00
土日祝12:00-24:00
無休