赤のれんは、随分昔に六本木に開店して以来、西麻布界隈で遊んだ後はよく立ち寄ったものだった。
かれこれ30〜40年前は、六本木辺りで飲んだ後に寄る店は、防衛庁前の天鳳の旭川ラーメンか、喜楽の系統のえんとつやかおたんラーメンか、ここ赤のれんの博多ラーメンだった。
あの頃は若かったご主人もナイスミドルになられた。
眉毛に特徴のある女性スタッフは大将の娘さんだろうか。
さて、久しぶりの博多ラーメンである。
1946年博多赤のれんで生まれた醤油仕立ての豚骨ラーメンを習得した先代が1978年に暖簾分けで西麻布に開いたこの店は、まさに博多ラーメンの源流を東京にいながら引き継いでいることとなる。
そのラーメンの味はほとんど変わっていなかった。
今や博多でも第3世代の博多ラーメンが主流をなしているが、こういう元祖となる博多ラーメンはなぜか恋しくなるのである。