
Paul McCartney, Andrew Watt, Chad Smith (New York) (August 20, 2024)
ローリング・ストーンズやオジー・オズボーンなどとも仕事をするプロデューサーの
アンドリュー・ワット(Andrew Watt)にとって最大の夢のひとつは
ポール・マッカートニー(Paul McCartney)と直接会うことでした。その夢が実現し、
ビートルズ(The Beatles)の名曲のレコーディング・セッションについての貴重な情報を本人から直接聞き出すことができました。米ラジオ番組『The Howard Stern Show』に出演したワットは、対面が実現した経緯と、マッカートニーが明かした貴重な情報を語っています。
「彼のマネージャーで、スコット・ロジャーという素晴らしい人がいるんだけど、僕は彼に“いつかポールと一緒に仕事がしたいな”と話したことがあったんだ。で、その直後に僕はグラミー賞でプロデューサー・オブ・ザ・イヤーを受賞した。それで、彼はそのことをポールに話したんだと思う。ポールは“ぜひ会ってみたい”と言ってくれたので、“ポールが君の家にお茶を飲みに来たがっています”というメールが来たんだよ。
ポール・マッカートニーが来ることになったから、前夜は眠れなかった。うとうとし始めて、夜中に飛び起きて“しまった、左利き用のギターがない。右利き用のギターしかない”と思ったんだ。僕は左利きだけど、右利き用を弾いているからね。
お茶をすることになってるけど、もし彼がコードを弾きたいとか、何かを見せたいと言ったらどうする? 目の前でポール・マッカートニーがギターを弾いてくれるかもしれないのに、(左利き用のギターがなければ)それができない。それでグーグルで検索して、ギターをレンタルしてくれる会社を見つけた。それで家に届けてもらったんだ。
僕らは“Blackbird”について話し始めた。僕の大好きな曲のひとつだし、演奏するのがとても面白いからね。右手の動きが独特なんだ。だから、僕がちゃんと弾けているか彼に尋ねたんだ。そうしたら、彼は僕にいろいろと教えてくれたよ。
(ポールは)“あの曲で最も重要なのは、演奏しながら足でリズムをとること”と言っていた。それで僕は“あれはメトロノームだと思った”と答えると、(ポールは)“メトロノームなんてなかったよ。あれは僕の足でリズムをとっているんだ”と言っていた。
彼らはスタジオで実際に彼の足をマイクで拾っていたんだ。そういう風に、ソースからちょっとした情報を得ることが、僕が存在する理由なんだ。それが僕の生きがいなんだよ」