ネギ式

適当に生きるおっさんのブログ

数学

数学:腑に落ちない。(例を追記した)

wattoさんのブログ記事の中の一部がどうしても腑に落ちないので書いてみる。最初に読んだ時から気になっていたが、その後やっぱり腑に落ちなかったので考えてみたのだ。 www.watto.nagoyaこの記事の中の更に一部 数学の世界では「背理法がほんとうに正しいの…

読書感想:証明の探求

図書館で借りた本。 なかなかバラエティに富んだ内容で面白かった。 まず、著者の旅行記というか旅行エッセイというか、まえがきからそういうのが書かれている。 証明の探究 増補版 (共通教育シリーズ) 作者:日比孝之 大阪大学出版会 Amazon それから、中学…

数学:プログラムの知識を借用して無限の次を考える(順序数)

プログラミングの知識を借用して数学的なことを考えてみます。これは実際のプログラムとは違って数学的なことを記述できるプログラミング言語があるとします。ちょっとJava風に書くけど、間違っているかも知れません。 以下の部分を理解するにはプログラムの…

数学:無限の次をちょっと考える(順序数)

世の中には無限が溢れている。無限キャベツとか無限モヤシとか無限ちからとか。 無限のその次とかを表す数を数学では順序数という。有限の数も順序数だけど。ふつうには自然数を全部並べたあとその次の数をωという順序数で呼ぶのだが、自然数を全部並べたそ…

読書感想:曲線の秘密

図書館で借りた本。 サブタイトルは「自然に潜む数学の真理」だが、作者の掲げるキーワードは「円から楕円へ」である。 たいへん面白く読めた。 曲線の秘密 自然に潜む数学の真理 (ブルーバックス) 作者:松下泰雄 講談社 Amazon 第1章は「曲線を見る、そして…

読書感想:アルキメデス『方法』の謎を解く

図書館で借りた本。2014年発行。 なかなか面白かった。 アルキメデスの「方法」の書かれた羊皮紙が発見されたり、失われたり、再発見されたりした物語と、そこに書かれている内容、そしてアルキメデスが時代的にどう優れていたのかということと、それでもそ…

読書感想:四角形の七不思議

「三角形の七不思議」の続編ということなのだが、私は三角形の七不思議をパスしてこちらを図書館で手に取った。 七不思議といいながら、四角形に関する様々なトピックを取り上げていて七つどころではない。どうもこれは三角形の七不思議も同様だったようで、…

数学:y=x^3+xのグラフ

前回y=x^2+1のグラフを描いて結構楽しかったので、今度はy=x^3+xのグラフを描いてみた。 まずは実数のグラフ: そしてLibreOfficeでy=x^3+xの実数部分を計算したもの。 そのグラフ グラフだと分かりにくいけど、表だとxの実部が0ならyの実部も0になっている…

虚数は数か、数は存在するか、そこからいろいろグダグダと。

はてなブックマークから b.hatena.ne.jpまず、虚数は存在するか、というよりもこれをタイトルのように二つに分けて「虚数は数か」と「数は存在するか」とした方が筋がよい。本当は虚数というよりも複素数と言った方がいいのでこれからは複素数ということにす…

不等式入門は結構いい本だった。

この前書いた記事で、アフィリエイト商品として「不等式入門」を挙げたが、実はその本は読んだことがなかった。不等式という名のつく本を適当に選んだだけだったのだ。しかし図書館に置いてあることが分かったので借りてみた。 不等式入門 POD版 (数学ライブ…

現実世界は本当にリアルなのか。からの順序体の重要性。

Is Real world really real? この英語が正しいか知らんけど、そんな雰囲気で。 年寄りの記憶は改変されているものだが、俺の中学の時に数学教師が「2乗してマイナスになる数はない」とすごく強調していたので、その後に虚数(複素数)の存在を知った時に、と…

数学:微分すると0

ネタがないので、因数分解振り返り。 最初はバグかと思ったのだが、mod の世界の多項式は、定数項のみでなくても微分するとになることがある。 これは Cantor-Zassenhaus の論文に書いてあった。論文に書くほどのことではない気がするが、親切にもそう書いて…

プログラミング:因数分解プログラムほぼOK

プログラム修正後、600回くらいランダムに因数分解を試みて全部成功しているので、たぶんもう大丈夫。(多項式の次数と、係数の最大値には制限あり) 多項式の因数分解 ただし、もはやCantor–Zassenhaus algorithmではない。(英語版wikipediaを見ただけで、…

200回に1回くらい間違える因数分解

だんだん分からなくなって来た。 俺のやっているのは何か間違っている。でも、もう飽きたのでやめる。200回に1回の間違いくらいいいじゃないのさ。あと、javascript の限界というのがある。整数だけど有理数っぽい割り算というところ、どんどん数が大きくな…

数学:多項式の次数

多項式の次数はその項の中で最も次数の高い項の次数とする。プログラムの場合は、配列に係数を入れて、インデックス0の所に定数項を入れ、インデックス1のところに1次の係数を入れというように係数を入れておいて、配列のサイズ-1から逆に配列の内容がゼロ…

数学:余り物には福がある

余談:(整係数)多項式の因数分解はちゃんと勉強したと思っていたが、復習してみたら、なんか見覚えないことがいろいろ出てきた。途中までやって放り出したのかも知れない。(よくあること) 本題:そんなに本題じゃない気もするが。「ユークリッドの互除法…

数学:多項式の微分と因数分解(無平方分解)

前振り。疫病が流行し、戦争が続き、淫祠邪教がはびこり、火山が噴火する。つらいので逃避するために、数学のことを考え、前に書いた因数分解の話の続きでも書こう。 ブコメにあったグラフを描くという方法が自分ではやった記憶がなくて、調べてみたがちょっ…

数学:因数分解は素因数分解よりも易しい(易しくない)

追記:以下は間違い。プログラムを作ってみた結果、全然やさしくなかった。計算量的にもそんなによくない。 高校までの数学と大学の数学で難しさが逆転する例かも。 なんか、整数では難しい問題も多項式なら簡単になるという例がいくつかあるらしい。その一…

読書感想:筆算をひろめた男

サブタイトルは「幕末明治の算数物語」 読書感想だけど、フィクションではなくノンフィクションである。タイトルからは伝記っぽいし、福田理軒の伝記という側面もあるのだが、内容としてはサブタイトルの方が近いと思う。 後書きには「筆算こそが、当時の一…

数字のパズル

wattoさんの記事 www.watto.nagoyaから www.watto.nagoyawattoさんの「繰り返しを増やすことによって大きな桁でも該当数がある」という主張に対して、私は「大きな桁ではすべて繰り返しになる」という仮説を立てました。しかし64bit整数の範囲で検証失敗。 …

追悼:ジョン・ホートン・コンウェイ

数学者のジョン・ホートン・コンウェイが亡くなった。数学者の中では一般に名を知られた人である。 まず、ライフゲームの考案者である。いまでは一時ほど流行ってはいないような気もするが、コンピュータ関係者の間ではよく知られたゲームというか、今風に言…