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  2. 製造業のセキュリティー、対策のポイントは?

 コロナ禍で一気にデジタル化・DXの機運が高まった。製造現場も例外ではない。紙を中心としたアナログ作業が次々とデジタルへと置き換わりつつある。しかし、デジタル化は新たなリスクを生む。最たるものがサイバーセキュリティーの脅威だ。

 工場など製造現場の脆弱性を狙ったサイバー攻撃が増加しており、その対策は待ったなしの状況だ。攻撃の手口は高度化し、サプライチェーンを狙うものも増えている。サプライチェーンの中で対策が手薄な箇所に攻撃を仕掛け、ここを足掛かりにほかのシステムや取引先の企業へと攻撃を広げていくわけだ。実際、国内の大手自動車メーカーはサプライチェーン攻撃により、国内全工場の稼働停止に追い込まれた。

 こうした脅威にさらされつつも、多くの製造現場のセキュリティー対応はそれほど進んでいないのが実情だ。デジタル化は進める一方で、セキュリティー対策は手つかずのままというケースも少なくない。こうした状況はなぜ起きるのか。それは製造現場ならではの課題があるからだ。「生産を止められない」「ITリテラシーの高い人材の不足」「OTとITのライフサイクルの違い」などはその一例だ。

 こうした課題を払しょくし、現場に負担と少ない安全・安心なセキュリティー対策を施すためには何が必要となるのか。ここでは、最先端の話題や事例を交えながらその具体的な解決法を考えてみたい。

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