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高性能な二足歩行ロボットで注目を集める中国スタートアップ「逐際動力(LimX Dynamics)」がこのほど、シリーズAの追加ラウンドで資金調達を完了したと発表した。これにより、シリーズAでの調達総額は5億元(約100億円)に達した。出資者には、アリババグループや招商局創投(China Merchants Venture)、蔚来資本(NIO Capital)、聯想創投(Lenovo Capital and Incubator Group)などが名を連ねている。
LimX Dynamicsは2022年の設立以来、一貫してロボット本体の設計、強化学習を基盤とした運動制御技術、ロボットの「頭脳」となるAIモデルのトレーニングに注力し、フルサイズの人型ロボットや二足歩行ロボットなどエンボディドAI(身体性を持つAI)の開発を進めてきた。ロボット本体とそれを動かすソフトウエアを全て自社開発しており、人型ロボットやその開発ツールチェーンをさまざまな業種の顧客企業や開発者に提供し、研究現場や製造業、商業、一般家庭などでの人型ロボット活用を促進している。特に、ロボットのAI性能の向上やアルゴリズム開発、本体設計・製造の分野で、大きな成果を上げている。
人型ロボットの大規模活用において、トレーニング用データの収集は大きな課題だった。ロボットに自ら学習する能力を持たせ、人に代わって意思決定やタスクを実行させるには、多様かつ大量の高品質データでトレーニングを施すことが不可欠となる。
トレーニングに活用できるデータには実データ、合成データ、インターネット上のデータの3種類がある。最も低コストなのがインターネットや動画生成モデルから得られるデータで、人の動きに関する物理知識や動作の軌道、意思決定の方法などトレーニングに必要な要素も豊富に含まれている。しかし、そのデータを有効活用するのは簡単ではない。映像中の人の動きをそのままロボットに適用することはできない上、AIで生成した動画は動作の精度が低く、物理法則を無視した動きが発生するなど問題が多い。
これらの課題に対処するため、LimX Dynamicsは動画生成モデルをベースにした動作アルゴリズム「LimX VGM」を開発した。人の動作ビデオを使って既存の動画生成モデルに追加のトレーニングを施すことで、プロンプトとしてシーンの画像とタスクを与えれば、ロボットが自らタスク分割や動作軌道の生成を行い、タスクに必要なプロセス全てを完了できるようになった。
LimX VGMは、人の動作に関する追加のビデオデータを収集し、タスク実行に役立つデータを抽出するだけで、ロボットの動作や行動に変換することができる。複数のロボットプラットフォームに対応しており、中国初となる人の動作データを直接ロボットに応用した例として注目されている。
ロボット本体の開発でも進展があった。新たにリリースしたフルサイズの人型ロボットは高い自由度、柔軟性、安定性を特長としており、腰の部分の自由度が増したことで、重心の調整や姿勢制御、バランス感覚が大きく向上した。
また、2024年にリリースした二足歩行ロボット「TRON 1」は、3種類の脚モジュールを自由に付け替えられる設計で、多様なニーズに対応できる。すでに複数の国や地域で納品を済ませており、ロボットの設計、開発、量産、販売という商用化のクローズドループがほぼ確立したという。
*1元=約20円で計算しています。
(翻訳・畠中裕子)
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