中国発「DeepSeek」、欧州のAI開発に道筋示す

36Kr Japan | 最大級の中国テック・スタートアップ専門メディア

日本最大級の中国テック・スタートアップ専門メディア。日本経済新聞社とパートナーシップ提携。デジタル化で先行する中国の「今」から日本の未来を読み取ろう。

新華社EXCITEのRSSに登録注目記事

中国発「DeepSeek」、欧州のAI開発に道筋示す

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録

続きを読む

複数の欧州メディアはこのほど、人工知能(AI)開発を手がける中国の新興企業、杭州深度求索人工知能基礎技術研究(DeepSeek、ディープシーク)が発表した最新のオープンソースAIモデル「DeepSeek-R1」について、同社の経験は欧州が限られた計算力と低コストで先進的なAIモデルを開発する上で、参考になる道筋を示してくれたと報じた。

スイス紙「ノイエ・チュルヒャー・ツァイトゥング」は、長年にわたり、欧州は米国のテクノロジー巨頭のように莫大な資金を調達して強大な計算力を整備することができないとして、AI競争で勝ち目がないと自認してきたが、欧州とスイスにはAIブームの中で真に力を発揮するための最も重要な資源、すなわち頭脳とよく訓練された人材がいると指摘。ディープシークのAIモデルは資金と計算力が限られても優れたAIモデルを開発できることを示し、欧州の研究者らに道を開いたと伝えた。

ドイツ紙「ディ・ヴェルト」は、ディープシークは「AI競争に参加したければ、あらかじめ数十億ドルを投じてデータセンターを建設しなければならない」というAI業界のこれまでのパターンを崩したとの見解を示した。米国企業は巨額の投資によって牙城を守るための堀を築こうとしていたが、従来型産業と異なり、AI分野の先発優位性は絶対的ではないと強調した。

ドイツ経済誌「ビルトシャフツ・ボッヒェ」は、米国の中国企業に対するハイテク規制は誤ったやり方であり、ディープシークのプログラマーは最先端のチップが無くても、創造力で劣勢を補ったと指摘した。

英紙「ガーディアン」(電子版)は、「DeepSeek-R1」が無料で使用でき、しかもオープンソースである点に着目し、低コストとオープンソースという最強のタッグによりAI技術の普及が後押しされ、その他の国々(特に米国以外)の開発者が参加できるようになる可能性があるとした。

ドイツ紙「ジュートドイチェ・ツァイトゥング」は論説記事で、ディープシークはより効率的なAIモデルの作成方法を発見し、資金とエネルギーを節約したと評価した。【新華社ベルリン】

中国DeepSeekの衝撃・創業者独占取材「中国AIがいつまでも米国の追随者であることはない」

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録

関連記事はこちら

関連キーワード

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録