シエンタ170系とは?特徴や魅力、前期・後期の違いを紹介

コンパクトミニバンとして人気の高いシエンタ。現行モデルのほか、先代モデルのシエンタ170系を検討している人も多いのではないでしょうか。ここでは、170系の特徴や魅力、中古車相場、前期・後期の違いについて解説します。

シエンタ170系とは POINT

シエンタ170系について

  • 170系、172系、175系がある
  • 現行モデルとサイズは殆ど変わらない
  • ハイブリッド車や6人乗りもある
  • コスト重視ならオススメの一台

シエンタ170系とは?

シエンタ170系の車両と特徴の画像

シエンタ170系は、トヨタのコンパクトミニバン「シエンタ」の2代目モデルです。2015年7月~2022年8月まで販売されていました。

現行モデルと同様に高い人気があり、2020年の新車販売台数は普通車で3位でした。

Q. シエンタ170系と175系の違いは?

「170系」と「175系」は、駆動方式の違いです。2代目シエンタの中でも2WD車は170系、4WD車は175系と呼ばれます。また、車いす仕様の「172系」も存在します。

「170系」「175系」といった呼び方は車両の型式番号に由来するもので、トヨタ車ではこの「〇系」という呼び方が頻繁に使われます。

シエンタ170系の特徴と魅力

シエンタ170系は、トレッキングシューズを基にしたスタイリッシュなデザインで高い人気を博しました。また、デザイン以外でも以下のような特徴や魅力を備えています。

①ハイブリッド車を初投入

170系では、初代になかったハイブリッド車を採用。最高燃費は最終モデルで22.8km/L(WLTC、2WD車)でした。これは、現在でいう軽自動車と概ね同程度の燃費性能です。また、コンパクトカーのガソリン車と比べても優れています。

②現行モデルにない6人乗りがある

現行モデルのシエンタは5人乗りと7人乗りの2択ですが、170系では3列シート6人乗りが存在しました。6人乗りモデルでは、2列目中央にアームレストとマルチユーストレイが設置されていました。

なお、6人乗りは前期モデル(~2018年9月)で廃止されました。

③広さは現行モデルと殆ど同じ

初代よりサイズアップしたシエンタ170系。コンパクトカーより一回り大きい程度のボディサイズは、現行3代目にも引き継がれています。全高以外は170系と現行モデルで大きさが変わりません。

車内に関しては、現行3代目は170系以上に2列目シートの足元にゆとりがあります。しかし、170系でも広さとしては充分です。

Q. 現行シエンタとの違いは?

シエンタ170系と現行モデルの比較用画像

現行モデルのシエンタは、170系とほぼ同じサイズを維持しながら車内空間のゆとりを拡大。燃費性能も大幅に向上しています。

さらに、安全装備と快適装備も優れています。たとえば170系の衝突被害軽減ブレーキは昼の歩行者しか検知しませんが、現行3代目は昼夜の歩行者と自転車、昼間の自動二輪も検知。また、快適装備では足元のセンサーでドアを開けられる「ハンズフリーデュアルパワースライドドア」を搭載できます。

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シエンタ170系のグレード展開

シエンタ170系には、X/G/G Cueroの主に3グレードがありました。また、5人乗りモデルとしてFUNBASEが存在しました。

安さ重視の「X」

安さ重視のXグレードは、スマートキーなどちょっとした便利機能・装備が整っていません。しかし、基本的な装備は充実しています。

気を付けたいのが、安全装備「トヨタセーフティセンス」がオプションである点です。中古で購入する場合は搭載の有無を確認しましょう。

安全性が高まる「G」

Gグレード以上では、トヨタセーフティセンスが標準装備されています。スライドドアが両側とも電動となり、スマートキーを採用するなどXグレードと比べて快適性が高いです。

コストパフォーマンスを重視するなら、このGグレードが良いでしょう。

充実装備の「G Cuero」

前期モデルで特別仕様車として登場したG Cuero。後期モデル(2018年8月~)では、最上位グレードの扱いとなりました。

オートマチックハイビームやパーキングサポートブレーキを標準装備するなど、Gグレード以上に装備が充実しています。

5人乗りの「FUNBASE(X/G)」

FUNBASEは、後期モデルから登場した5人乗りモデルです。アウトドア志向のユーザーをターゲットとしています。

FUNBASEのなかにXとGの選択肢があり、基本的な装備は標準車のXグレード・Gグレードと変わりません。ただし、デッキアンダートレイなどアウトドアに役立つ装備を備えています。

シエンタ170系の中古車相場

シエンタ170系の中古車相場は、170系全体で見ると5万円~342.4万円(※2024年11月現在)と幅広いです。以下では、年式ごとの中古車相場をご紹介します。

年式ごとの中古車相場

年式 前期・後期 中古車相場
2017年式 前期 140万円~210万円
2019年式 後期 150万円~250万円
2021年式 後期 190万円~260万円

上記は、2017年式・2019年式・2021年式の中古車相場です(2024年11月現在、流通台数の少ないXグレードを除く)。

現時点では、前期・後期の違いでの価格差は大きくありません。 現行モデルのハイブリッドZの価格は約300万円から。
一方、中古であればハイブリッドG Cueroが200万円前後で手に入ることも多いです。装備の充実度よりコストを優先するなら、中古での購入をお勧めします。

オススメは「ハイブリッドG Cuero」

中古で購入するなら、最低でもGグレード以上、できればG Cueroをお勧めします。Xグレードではオートマチックハイビームが装備されておらず、自分でライトを調整しなければいけない点がやや面倒です。

また、中古ならハイブリッド車でも価格を抑えられるので、燃費性能の良いハイブリッド車を選ぶと良いでしょう。

シエンタ170系前期・後期の違い

シエンタ170系の前期、後期の違い画像

シエンタ170系は、2018年9月のマイナーチェンジを境に前期・後期モデルに分かれます。両者の主な違いは、以下の通りです。

  • フロントグリルのデザイン変更
  • ヘッドランプやリヤランプの形状変更
  • ホイールデザインの変更
  • 6人乗りを廃止
  • 5人乗り「FUNBASE」新設
  • パーキングサポートブレーキ新設定
  • 衝突被害軽減ブレーキが歩行者(昼)検知に

前後期であまり中古車相場の差が大きくないこと、また安全性の観点から、中古での購入は後期モデルをお勧めします。

シエンタ170系はコスパ良く使うにはオススメの一台

現行モデルのシエンタは非常に性能の高い一台に仕上がっています。しかし、装備が充実したからこそ、車両価格は上がっています。

170系は車両価格を抑えることができ、中古車なので納期も2週間~1ヶ月程度。 あまり長距離を乗らない場合や気軽な普段使いの一台が欲しい場合は、ぜひ検討してみてください。

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221616 編集部

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