つい先日職場の旅行に参加しまして。
すごーく楽しかったんですが、帰ってきて周りから掛けられる言葉にちょっぴりもやっと。
私は五歳と十歳の子持ち、夫も入れて四人家族。
週末の旅行は夫と子供たちが家でお留守番でした。
旅行に行ってきましたよ~、とお土産を配るとまず聞かれる言葉が「子供は?」。
家にいましたよ、夫と三人で。
「子供は実家?」
いや、夫がいるのになんで実家に預ける必要が?
「ごはんはどうしたの?カレー作り置き?」
夫は大人ですから食べに行くなり作るなり勝手にやりますよ。私がいない間のメニューまで把握してませんがいつもバランス良く作ってくれるので心配してません。
で、こうした言葉を答えると必ず返されるのが「いい旦那さんだね」。
一晩子どもをみてくれるなんてすごーい。ごはん作れるなんてすごーい。
その後に続く言葉は「俺には出来ない、お湯も沸かせない」もしくは「うちの旦那には無理、ごはん一つ炊けないんだから」
うーん。
自分自身や自分の夫が「一人では何もできない、自分の子どもの面倒もみられない」人であることをなんで恥ずかしげもなく堂々と語れるの?
自分の子供の面倒がたった一日(母乳の乳児は無理だとしても)見れないなんて、大きな声で言うもんじゃないと思うけど。
それから子持ちのお父さん方もたくさん参加してましたけど彼らの奥さん達に「子守りしててすごーい」「ごはん作ってすごーい」と言わないのはなんでだろう。
彼女たちも同じことをしてるのにね?
夫には勿論感謝してるし(一人だけで二日間は息が詰まると思う)ありがとうも言いました。
でも夫も私も、一人で出かけたいときは互いに断りを入れますし感謝もします。
「悪いけど一日全部任す」って。
家事も育児も、二人の仕事だと思っているからです。
そして時々交代で旅に出たり飲みに行ったりすることで自分の時間を作りリフレッシュしています。(本当は二人でゆっくり行きたいけれど、子供が小さいうちは彼らを楽しませるのが最優先事項になっちゃうから。家族サービスは楽しいけれどくつろぎとは程遠い…定年後は二人で世界遺産巡りしたい!)
私たち夫婦はこんな生活が結構気に入っていて無理のないバランスだと思っているのだけれど。
飲み会や旅行に出かけるたび、私だけが「子供はどうしたの?」「えらい旦那さんね~」と言われると、なんだかもやっ、としちゃうのです…。
現代の結婚しない理由
厚生労働省の調査によると、『結婚しない理由』の第一位は男女ともに「適当な相手にめぐり合わないから」。
そして男性の二位は『経済力がないから』、女性の二位は『自分の自由になる時間やお金が少なくなる』。
共働きで、家事は分担にすればお金も時間の問題も解決するのに、といつも思います。
国は少子化対策に取り組んでいる、らしいのですが、その一方で少子化対策のために子ども医療費の無償化に取り組んでいる自治体に対し、国庫補助金を減額するという(波及増)というペナルティを課し足を引っ張っています。
その上有識者会議では「七十歳まで働く社会」という提言が出てくる始末。
いつ休めるの、私たち…。
まぁ働いてれば呆けないし体も動かすし、医療費の削減にはなるよね。
ただ余暇、という言葉は何処へ?
夫婦二人で育児や家事を分散させることでなんとかやってる私たちですが、このテクが出来るのは二人とも比較的残業の少ない職場にいるからです。
仕事で毎日極限まで体力を使っちゃったら何も出来ないよね。
平日は帰って寝るだけ、週末は寝だめ、の皆さまお疲れ様です。
そんな生活じゃ家事どころか性欲も湧かないよ。
少子化を憂うんならまずは国よ、残業しなくても生きていける収入を得られる社会にして下さい。
家事育児は本当は楽しいこと
家事も育児も、負担のように言われるけれど本当は楽しいことだと思うんです。
子育ては目に見える見返りがあるし、掃除も料理も、手ごたえを得られてスッキリしませんか?
料理も掃除も育児も、たくさんの本や雑誌が溢れていています。
極めれば趣味と言えるレベル。
男の人だから出来ない、なんてことありません。
器用不器用に性差はないし、料理も掃除も、簡単に成果を得られる手頃な趣味だと思います。
ただ毎日残業続きじゃ趣味を楽しむ余裕も持てない。
余裕が無いから家事育児を負担に感じてしまうんです。
そんな状態だから男性は家事育児に参加できなくても当たり前、普通に生活してる夫がすごいと言われたり羨まれる社会になるんですよ。
これって変じゃないですか?仕事ばっかりで追い込まれる父親も、子ども優先だと叩かれながら働く母親も、どっちも不幸だよ?
もうちょっと。
本気で少子化をどうにかしたいんなら、私たちに恋や生活を、日々を楽しむ時間を、余裕を下さいな。
政府はもう一度ミヒャエル・エンデの「モモ」を読んで出直してこいや~!
- 作者: ミヒャエル・エンデ,大島かおり
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2005/06/16
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