グーグル検索の仕方教えろ!頭を耕せ! 大学教育、本当にこれでいいの?(上) (1/3ページ)

2012.6.10 12:30

新鮮な驚きにあふれた立花氏の授業風景(立教大学、有志学生記者撮影)

新鮮な驚きにあふれた立花氏の授業風景(立教大学、有志学生記者撮影)【拡大】

  • 学問の総合・融合の必要性を説くジャーナリストで評論家の立花隆氏=2012年5月12日(立教大学、有志学生記者撮影)

 大学が「就職専門学校」化しているのではないか。多くの学生に即戦力的な能力を求める企業側の要求に応え、実践的なキャリア教育に力を入れている。だが、今の時代に本当に役立つのか。そんな疑問を持った立教大学3年の井上慶太郎さん(34)が、インタビュー取材を通じ、「大学改造計画」について考えた。

 □今週のリポーター 立教大学 有志学生記者 井上慶太郎さん

 ≪浅くてもいい、幅広く知ることが大事 立花隆・東大情報学環特任教授に聞く≫

 一度社会に出た後、2年前に入学したころは、大学に過度の期待をしていたのかもしれない。スピード感の欠如した授業、学生が大学教育の問題を取り沙汰することを許さない空気、就職専門学校といわざるを得ないカリキュラム…。諦めるしかないとさえ思った。

 しかし、2010年度後期に履修した「大学と現代社会」を担当したジャーナリスト・評論家・ノンフィクションライターである立花隆氏(東京大学大学院情報学環特任教授)に出会い、視野の狭さに気付かされた。

 「教養とは、英語で『Culture』。もともとは『Cultivate』(耕す)という言葉から派生してる。だから教養の原点には、頭を耕す意味がある」

 「グーグルの検索の仕方は大学で教えるべきだ」

 「大型書店内をくまなく歩いて『航海誌』を記しなさい」

 授業での言葉や課題は、新鮮で有意義だった。立花氏にインタビューを試みた。

  • 日本の「当たり前」は通用しない 大学生が世界で見た「勝てないワケ」(下)
  • なぜ日本企業は劣勢なのか 大学生が世界で見た「勝てないワケ」(上)

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